10月11日(現地時間)、イスラエル・テルアビブで開かれた、ハマスに拘束されていたイスラエル人質の釈放を歓迎する集会で、参加者の一人がドナルド・トランプ米大統領の顔が刻まれた「2026年ノーベル平和賞メダル」を掲げている。[AP=聯合ニュース]
AFP通信によると、エジプト大統領府は11日、「首脳会議には20カ国以上の指導者が参加する」とし、「ガザ地区の戦争終結および中東地域の平和と安全保障について協議する」と発表した。ヨーロッパからはキア・スターマー英首相、エマニュエル・マクロン仏大統領、フリードリヒ・メルツ独首相、ジョルジャ・メローニ伊首相、スペインのペドロ・サンチェス首相らが出席する。中東からもトルコ、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の首脳または外相が参加する予定だ。アントニオ・グテーレス国連事務総長も出席する。一方、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とハマス側は参加しない見通しだ。
この日、エジプトではイスラエルとハマスが合意したトランプ氏のガザ和平案第1段階の正式署名も行われる。米政治専門メディア「アクシオス」は、トランプ氏が交渉保証国であるエジプト、カタール、トルコとともに合意文書に署名すると伝えた。
同時にイスラエル人質の解放も行われる。ハマスは、10日の停戦発効から72時間以内である13日正午までにすべての人質を解放しなければならない。48人の人質のうち生存している20人はこの日に解放されるが、すでに死亡した28人の遺体の引き渡しには時間がかかる見通しだ。イスラエル側も同時に、約2000人のパレスチナ人収監者を釈放する。
このように二つの政治的イベントが重なることから、当日の首脳会議はトランプ氏の停戦合意の成果を際立たせる場となる見込みだ。アクシオスは「トランプ氏は会議を通じて、自身の和平案に対する国際的支持を再確認するだろう」と報じた。
実際、会議に出席する各国首脳は、即時停戦および人質と収監者の交換を骨子とするトランプ氏の第1段階合意を支持する声明を発表するとされている。また、合意履行の方法や第2・第3段階の和平案達成への意志を盛り込んだ共同声明も出す予定だ。トランプ氏は13日午前にイスラエル・テルアビブに到着し、人質家族との非公開面会およびイスラエル国会での演説を経て、エジプトへ向かう予定だ。
しかし、トランプ氏の構想どおりに和平が進展するかは不透明だ。トランプ氏の仲裁案では、今後のガザ地区統治からハマスなどが排除されることになっているが、ハマスは武装解除および統治からの排除に反対している。実際、ハマスは10日、ガザ地区で対立勢力と銃撃戦を行うなど、影響力を回復しつつあると英紙フィナンシャル・タイムズは伝えている。イスラエル軍もガザシティやハンユニスなどからは撤収したものの、ガザ地区の約50%を依然として掌握しており、武力衝突の可能性は残っている。
一方、11日にはテルアビブで、イスラエル市民数十万人が人質解放を前に、終戦と平和を訴えるデモを行った。トランプ氏の長女イヴァンカ氏とその夫ジャレッド・クシュナー氏らも参加した。市民たちは「トランプありがとう」と声を上げた一方、ネタニヤフ首相に対しては反発の声を上げた。
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