ソウルの韓国外交部庁舎。[写真 聯合ニュース]
韓国外交部は11日、今回の事件に対する波紋が大きくなったことを受け報道説明資料を出してこれまでの経過を具体的に説明した。
カンボジアのカンポット州ボコール山地域で8月に死亡しているのが見つかった韓国人大学生は犯罪組織の拷問にともなう痛みによる心臓まひで死亡したものと現地警察はみている。
外交部は「在カンボジア大使館はカンボジア警察から大学生死亡の事実の連絡を受けた直後からカンボジア側に迅速な捜査と容疑者に対する厳重な法的措置を要請する一方、韓国の遺族と随時連絡を取りながら捜査進行状況と解剖検査関連手続きを案内するなど領事助力を提供した」と明らかにした。
続けて「韓国警察庁担当者の参加の下で現地での解剖検査を進めるためカンボジア側の手続きが遅れており、カンボジア関係当局に公式書簡を発送して数回の面談を進めカンボジア側の積極的な協力を持続して要請してきた」とした。
その上で「カンボジア側との各級での接触のたびに韓国国民の死亡に対する強い遺憾の意を持続して表明し、早急な関連手続き進行を要請してきた」と付け加えた。
◇韓国外交部「オンライン詐欺自発的加担者も相当数…救出後に復帰も」
外交部はこの日、就職詐欺被害者のほか、オンライン詐欺という事実を知りながら韓国の家族には秘密にしたまま自発的に加担する事例も相当数あると指摘した。
外交部は「救出された後、大使館の領事助力を拒否して韓国帰国後に再びカンボジアに入国してオンライン詐欺センターに復帰するケースも相当数ある。こうした自発的加担者は韓国の一般国民に対する潜在的なボイスフィッシング加害者とみることができる」と警告した。
外交部は「政府は汎官庁レベルでカンボジアなど海外所在のオンライン詐欺センターと関連し韓国国民に発生する被害を予防するための努力とともに犯罪者も処罰する努力を積極的に傾けている。こうした努力が実を結ぶためには国民の積極的な協力が重要だ」と強調した。
一方、韓国政府は最近カンボジアで韓国人を狙った就職詐欺や監禁被害が増え続けていることから、先月16日にカンボジアの一部地域に対し「旅行自制」を呼びかける旅行警報第2段階と特別旅行注意報を発令した。
プノンペンには第2段階、シアヌークビル、ボコール山、バベットなどには2.5段階に当たる特別旅行注意報をそれぞれ発令した状態だ。
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