朝鮮労働党創建80周年慶祝大会が9日夜、平壌綾羅島(ヌンラド)5月1日競技場で開催された。金正恩国務委員長が慶祝大会で聴衆に向かって手をあげている。右からロシアのメドベージェフ国家安全保障会議副議長、ベトナムのトー・ラム共産党書記長、金委員長、中国の李強首相。 [タス通信=聯合ニュース]
複数の政府筋によると、北朝鮮はこの日午後10時ごろから閲兵式を行った。NKニュースはこの日午後10時44分、X(旧ツイッター)で「午後9時30分ごろ平壌(ピョンヤン)で爆竹の音が聞こえ、道路が封鎖された」と伝えた。これは閲兵式の開始を知らせて住民の移動統制をするための措置と解釈される。
軍関係者は「北の軍が動員した兵力や最新装備の具体的な種類は予断が難しい」と話した。これに先立ち北朝鮮の平壌金日成(キム・イルソン)広場近隣ではミサイルや移動式発射台(TEL)を動員した閲兵式や大規模カードセクションを練習する動向が捕捉されていた。
北朝鮮が閲兵式でどんな武器を新たに公開したのか、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が演説したのかなどは11日の北朝鮮の国営メディアで正確に把握できると予想される。ただ、北朝鮮は今回の閲兵式で事実上の核保有国地位を誇示するために対米、対南用新型戦略武器を幅広く誇示したとみられる。特に北朝鮮が「次世代」大陸間弾道ミサイル(ICBM)と明らかにした「火星-20型」の全体の形状を公開した可能性がある。北朝鮮は金正恩委員長の訪中直前の先月2日、多弾頭(MIRV)と推定される「火星-20型」の弾頭部を公開したが、軍当局は北朝鮮が「最終完結版ICBM」と主張した「火星19型」より小さく推進力は強化したICBM形態とみている。
金委員長は党創建80周年行事を契機に社会主義陣営外交にも注力する姿だ。伝統的な友好国の中国とロシアはもちろん行事出席のため平壌を訪問したベトナナムのトー・ラム共産党書記長、ラオスのトンルン・シースリット国家主席とも会談した。専門家らは北朝鮮が孤立主義から抜け出して攻勢的な外交戦をする意志を表したと分析している。
北朝鮮国営メディアによると、金委員長は9日、北朝鮮訪問中の李強国務院首相と両国間の協力案について議論した。金委員長はこの席で「朝中親善協力関係を時代的な必要に合わせてより一層強化発展させていくのは朝鮮労働党と共和国政府の揺るぎない立場」と強調した。
朝中両国は先月3日に北京で開かれた戦勝節(抗日戦争および反ファシスト戦争勝利80周年大会)行事に金正恩国務委員長を招請したのを機に関係正常化に注力する姿だ。実際、中国国家郵政局はこの日、SNSの公示で新型コロナ遮断のための国境封鎖で2020年初めに中断した中朝間の陸上運送郵便路(新義州-丹東)が正式に再開されたと発表した。
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