韓国総合株価指数(KOSPI)が史上初めて3500台を突破し、終値基準で過去最高値となる3549.21で取引を終えた2日午後、ソウル中区(チュング)のウリィ銀行ディーリングルームで関係者が業務を行っている。[写真 聯合ニュース]
外国人投資家はこの日、半導体を中心に有価証券市場で純買い越し3兆1260億ウォン(約3270億円)を記録した。前日、OpenAI(オープンAI)のサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)がサムスン電子の李在鎔(イ・ジェヨン)会長、SKグループの崔泰源(チェ・テウォン)会長と会い、OpenAIの「スターゲート」プロジェクトにおける高性能メモリー半導体協力に関する意向書を交わしたことが直接の契機となった。これに伴い、サムスン電子とSKハイニックスは高帯域幅メモリー(HBM)の生産量を現在の2倍以上に増やしてOpenAIに供給する。さらに李大統領がアルトマン氏と会い、AI投資財源の確保に関連して「金融と産業の分離規制を緩和する方策も検討できる」と述べたことが投資心理に肯定的な影響を及ぼした。
半導体企業の株価は輸出実績と業況の好材料で弾みを受けた。9月の半導体輸出はメモリ価格上昇に支えられ、前年比22%増の166億1000万ドル(約2兆4500億円)で過去最高を更新した。新韓(シンハン)投資証券のイ・ジェウォン研究員は「AI(人工知能)と既存サーバの需要が急増し、DRAMとNAND需要も増えた」とし「在庫が減少し価格が上昇するなかでメモリー業況の『スーパーサイクル』が可視化したことに伴うもの」と上昇要因について分析した。野村証券は最近、SKハイニックスの目標株価を54万ウォンに引き上げた。
前日、米国株式市場は米連邦政府が「シャットダウン(一時的業務停止)」に入ったにもかかわらず上昇した。
◇AIの追い風を受けた半導体…「DRAM・NAND需要増え、メモリ業況改善」
米国人事管理ソフトウエア・プロバイダ「オートマチック・データ・プロセッシング(ADP)」が発表した9月の米国雇用指標は予想より大幅に悪化して、利下げサイクルが早まるという期待感が株式市場への好材料として作用した。
1日(現地時間)、ダウ平均株価は前日比0.09%上昇した4万6441.10、S&P500指数は0.34%上昇した6711.20で取引を終え、ともに史上最高値を記録した。
証券界ではKOSPIが当分の間ラリーを続けるだろうとの見通しを出している。
キウム証券のハン・ジヨン研究員は「政府の政策方向性の回復、米国AIの需要拡大、米国の利下げ期待感、既存主導株の上昇動力維持といった材料は当分損なわれないだろう」とし「10月を含め、中期的な方向性は上昇傾向が予想される」と述べた。
新韓投資証券のカン・ジンヒョク研究員は「10-12月期には政策と流動性というエンジン(上昇動力)に注目しなくてはならない」とし「APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議における韓中首脳会談によって限韓令(韓流制限令)が緩和される可能性があり、ジェンスン・フアン、サム・アルトマンらいったグローバル人材が参加する場合、AI投資心理がさらに強まる可能性がある」と語った。
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