旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の韓鶴子(ハン・ハクジャ)総裁が17日、ソウル鍾路区(チョンノグ)KT光化門(クァンファムン)ビルに設けられた金建希(キム・ゴンヒ)夫人関連の疑惑を捜査する閔中基(ミン・ジュンギ)特別検事チームの事務室に、3度の召喚拒否の末、自主的に出頭している。[写真 聯合ニュース]
月刊『現代宗教』理事長である釜山長神(プサンチャンシン)大学の卓志一(タク・ジイル)教授は23日、MBC(文化放送)ラジオ『金鍾培(キム・ジョンベ)の視線集中』の電話インタビューで「旧統一教会が尹前大統領夫妻に行った請託の内容を見るとカンボジアがある」という分析を示した。
卓教授は「カンボジアとラオスはインドシナで旧統一教会の影響力が既にあった場所だが、問題は宗教的な布教活動ではなく、社会文化開発事業の形で活動し、これを通じて政界・官界のネットワークを広げてきたこと」と説明した。
続けて「韓鶴子と訴訟を続けている息子の文顕進(ムン・ヒョンジン)議長が、アフリカや南米、中央アジアの各地で拡張している」とし「韓鶴子の立場からすると、自身の既存の基盤が盤石なインドシナでの『集中的な基盤固め』に入ったのではないかと思う」と語った。
卓教授によれば、旧統一教会は現在、韓鶴子(教団)、三男の文顕進(グローバル・ピース財団)、七男で末っ子の文亨進(ムン・ヒョンジン、米国サンクチュアリ教会)ら3つの分派に分かれており、彼らの間で後継者争いが非常に深刻な状態にあるという。
卓教授は「文亨進はユーチューブ(YouTube)を通じて実母(韓鶴子)をまるで呪うかのように教理的に攻撃し、文顕進は非常に大きなNGO組織として各種訴訟で勝ち続け、汝矣島(ヨイド)Parc.1(パークワン)ビルのような象徴的な(事業で)拡張を続けている」とし、「韓鶴子にとっては内部結束の強化が最も重要だ」と語った。
最近、金建希疑惑特別検事チームの調査で、韓総裁が自らを「独生女」と称して旧統一教会の教理を説いたのも、結局は「自分を宗教的殉教者として装う内部結束用メッセージ」だと卓教授は解釈した。
卓教授はまた、旧統一教会のナンバー2とされる尹永浩(ユン・ヨンホ)元旧統一教会世界本部長が特検捜査に協力している姿も「非常に特異な状況だ」とした。
卓教授は「(初代教祖の)文鮮明(ムン・ソンミョン)時代には旧統一教会のナンバー2が裏切ったことはなかった」とし「おそらく韓鶴子側は内外の問題で『尻尾切り』をしようとし、尹永浩もそうした雰囲気を察知したようだ」と推測した。
一方、韓総裁は、尹錫悦政府と旧統一教会との「政教癒着・国政壟断」疑惑でこの日、拘束された。
韓総裁は、旧統一教会元世界本部長の尹氏(拘束起訴)と共謀し、2022年1月に国民の力の権性東(クォン・ソンドン)議員に尹錫悦政権の旧統一教会支援を要請し、政治資金1億ウォン(現レートで約1060万円)を渡した容疑がもたれている。同年4~7月には「コンジン法師」チョン・ソンベ氏を通じて金建希夫人に高価なネックレスとシャネルバッグを渡し、教団の懸案を請託したことに関与した容疑もある。
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