仁川・松島にあるセルトリオンの工場。[写真 セルトリオン]
セルトリオンが買収した工場は米ニュージャージー州ブランチバーグにあるバイオ医薬品生産工場だ。15万平方メートル規模の敷地に生産施設、物流倉庫、技術支援棟、運営棟など4つの建物を持ち、増設に向けた3万6000平方メートルの遊休地も保有している。
セルトリオンは工場買収代金を含む初期運営費などとして総額7000億ウォン規模の投資を執行する予定だ。遊休地にも7000億ウォン以上の追加予算を投じて設備を構築する計画だ。工場買収と増設だけで最小1兆4000億ウォンの資本が投入されることになる。
買収主体はセルトリオン米国法人で、関連手続きは年末までに終了することを目標にしている。同社は「現地生産拠点を確保して製品生産から販売まで医薬品生産の全過程にかけたワンストップ供給網を米国市場に持つことになった。物流費を削減し、現地企業に委託生産(CMO)するより安い費用で製品を生産することになり米国内で製品競争力が強化される見通し」と説明した。
セルトリオングループの徐廷珍(ソ・ジョンジン)会長はこの日オンライン懇談会で「米国が主力市場である企業が関税を避ける方法は『メイドインUSA』ということ。今回の買収で関税と関連した不確実性をなくした」と話した。その上で「内部での試算の結果、関税リスク解消、新規工場建設費用削減、生産可能施設確保、人材確保などを通じて1兆5000億ウォンの節減効果が期待される」と話した。最近の米ジョージア州での韓国人労働者拘禁事件と関連しては「現地人材を100%継承する予定で、韓国からの派遣人材はほとんど駐在員ビザ(E2)で行く予定で問題はないだろう」と話した。
セルトリオンだけでなく米国政府の医薬品品目関税発表を控え韓国の製薬・バイオ企業は関税リスク解消に向け現地生産基地確保にスピードを出している。先月GC(緑十字ホールディングス)の米国子会社メイドサイエンティフィックは米ニュージャージー州プリンストンに本社を設け延べ面積5570平方メートル規模の医薬品製造施設を開設した。チャバイオテックの米国子会社マティカバイオテクノロジーは現在米テキサス州カレッジステーションに500リットル規模の細胞・遺伝子治療剤(CGT)生産工場を運営中で、2年以内に第2工場を増設して生産能力を2000リットルに拡大する予定だ。
ロッテバイオロジックスは2022年にブリストルマイヤーズスクイブ(BMS)の米シラキュース工場を買収して北米生産拠点を確保した。SKグループの医薬品委託開発生産(CDMO)系列会社であるSKファームテコも2023年に米CGT企業のCBMを買収し現地工場を確保した。
業界関係者は「関税リスクと市場不確実性を除去し世界的製薬会社との生産契約締結で強みを発揮するために米国に工場を確保するもの。現地生産拠点を構築しようとする韓国企業はさらに増えるだろう」と話した。
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