韓国プロゴルフ(KPGA)ツアー・新韓東海(シンハン・ドンヘ)オープンが9月14日、仁川(インチョン)ジャック・ニクラスGCで幕を閉じた。優勝カップは約1万6000人のギャラリーの前で、日本の比嘉一貴が掲げた。[写真=KPGAインスタグラム]
新韓東海オープンは2019年からKPGAツアー、日本プロゴルフツアー(JGTO)、アジアンツアーが共同主催している。新型コロナの時期を除き3ツアーが共同共催した5大会で、JGTO選手が3勝、KPGAツアーとアジアンツアー選手がそれぞれ1勝を記録した。平均予選通過者数はアジアンツアーが23.5人で最も多く、JGTOが21.25人、KPGAツアーが19.25人だった。この5大会のうち4大会が韓国で開催されたにもかかわらず、KPGAツアーは3ツアーの中で最も最も不振な結果となった。
同じ日に終了した日本女子ゴルフのメジャー大会、ソニーJLPGAチャンピオンシップでも、韓国女子プロゴルフ(KLPGA)ツアーの主力選手たちの成績は振るわなかった。朴知映(パク・ジヨン)は予選落ち、キム・スジは棄権、イ・イェウォンは共同52位に終わった。パク・ヒョンギョンが共同14位で最も良い成績だった。
KPGAツアー関係者は「韓国の選手たちはロングゲームには強いが、ショートゲームでは苦戦している。国内のグリーンフィーが高く、選手志望生向けの割引プログラムもないため、実際の芝コースを経験する機会が比較的少ない。このため日本やアジアンツアーの選手に比べショートゲーム感覚が不足しているほうだ」と述べた。さらに「大会数が少なく、夏の間休養が続き競技感覚も落ちていたかもしれない」と付け加えた。
昔に比べ日本やアジアンツアーとKPGAツアーの格差は縮まったという評価も出ている。しかし今年、マスターズから韓国オープンが外されたことで格差が再び広がるだろうとの見方もある。JGTOで活動中の宋永漢(ソン・ヨンハン)は「日本オープン優勝者がマスターズに招待されるという知らせにツアーが活気づいた」と語った。マスターズに出たい有力選手なら、KPGAツアーではなくアジアンツアーやJGTOに行くだろう。韓国選手がアジアンツアーで優勝したのは2022年、日本ツアーで優勝したのは2023年が最後だ。
KLPGAツアーはパク・セリの「裸足の闘魂」以降、JLPGAツアーを追い抜いた。1980年代、円高を背景に世界最高賞金の女子ツアーとされたJLPGAツアーは現状に甘んじ、協会も一種の鎖国政策で孤立した。1999年から2014年まで開かれた韓日女子プロゴルフ対抗戦では、韓国が日本を圧倒した。実力差が大きすぎて大会が中止されたほどだった。KLPGAツアーの選手がJLPGAツアーに進出すればほとんどが上位に入り、日本選手は韓国選手を仰ぎ見た。
だが最近は状況が変わった。申智愛(シン・ジエ)を除けば、JLPGAツアーの上位で韓国選手を見つけるのは難しい。米国女子プロゴルフ(LPGA)ツアーに進出した選手たちの成績を見れば、そのツアーの水準を測ることができる。JLPGAツアーで活動し、今年LPGAツアーに移った4人は全員が優勝した。一方、最近KLPGAの看板選手がLPGAツアーで成功した例は少ない。「裸足の闘魂」の情熱が消えた、典型的な衰退期の姿だ。「選手たちが大きな夢を失ったまま楽なツアーに甘んじ、外見重視の文化や容易に整備されたコースなどによってツアーが軟弱化している」という指摘も出ている。
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