先月29日、台湾を訪問したロジャー・ウィッカー米上院軍事委員長と頼清徳総統が記念撮影をしている。 [AP=聯合ニュース]
台湾の自由時報は5日、情報筋を引用し、大陸委員会(MAC)の邱垂正主任委員が訪問団を率いて米ワシントンを訪問する予定だと報じた。MACは台湾の中国本土に対する政策と交流、軍事的脅威に対応する機構で、両岸(中国と台湾)関係を扱う核心部署。邱主任委員の米国訪問は、5月に親米・独立性向である民主進歩党(民進党)の頼清徳総統が就任して以降初めてで、2018年に当時の陳明通MAC主任委員が訪米して以来7年ぶりとなる。
自由時報は「米国の政府と議会に台湾の両岸政策を説明し、米国の対中国政策方向を把握するなど、双方の協力強化のための訪米」とし「シンクタンクで演説もする計画」と報じた。
トランプ政権と台湾政府の高官級交流は3日の中国の戦勝節記念式の前にもあった。フィナンシャルタイムズ(FT)などによると、先週、米アラスカ州アンカレジでジェド・ロイヤル国防次官補代理(インド太平洋安全保障担当)と徐斯倹・国家安全会議副秘書長が秘密裏に会った。
これは戦勝節軍事パレードを控え、米国が中国牽制レベルで台湾との意思疎通を再開したと分析される。6月に米国が台湾と国防分野の閣僚級会談をキャンセルして以来2カ月ぶりの意思疎通だった。米国は当時、イランと中東イシューを理由に台湾との会談をキャンセルしたが、FTは「当時は(台湾との高官級交流が)中国の習近平国家主席との首脳会談と米中貿易協定締結に及ぼす影響が考慮された」と分析した。
中国は南シナ海で軍事作戦に入り、米国を牽制した。香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は人民解放軍南部戦区司令部が先月31日と今月3日に南シナ海で南シナ海を巡察したと報道した。それぞれ上海協力機構(SCO)天津首脳会議と戦勝節記念式が開かれた日だった。中国の今回の作戦は、先月15~29日にオーストラリア・フィリピン軍が南シナ海で過去最大規模の合同訓練を実施したことへの対抗性もある。
人民解放軍南部全軍司令部の報道官は声明で「南中国で問題を起こしたり緊張を形成したりする動きは決して成功しないはず」とし「常に高度な警戒態勢を維持している」と強調した。
中国が戦勝節軍事パレードで見せた先端武器が中国の友好国に輸出される可能性にも言及されている。SCMPは「中国が人工知能(AI)など先端技術を活用すれば、グローバル武器市場で米国のような主要生産国になる可能性がある」とし「『一帯一路』のように中国政府が防衛産業に優先融資するインセンティブを提供することも考えられる」と伝えた。
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