「きのうまで事実だったことがきょうはそうではなくなることもある」。

米戦略国際問題研究所（ＣＳＩＳ）の韓国専門家ビクター・チャ氏は２６日、中央日報－ＣＳＩＳ２０２５フォーラムで「トランプ米大統領の戦略的アプローチは予測できるが、戦術はとても気まぐれだ」としてこのように話した。この日「トランプ発関税戦争と韓国の戦略」をテーマにした第２セッションで専門家らは７月末の関税妥結は「政治的合意にすぎない」と指摘した。関税合意がいつでも変わることがあるという警告だ。座長を務めたソウル大学国際大学院の朴泰鎬（パク・テホ）名誉教授は「韓国は海外で稼いだ金を韓国に持ってきて研究開発と人材養成に再投資しなければならない」とした。


◇ビクター・チャＣＳＩＳ韓国専門家＝トランプ氏の貿易哲学は同盟国の貿易黒字構造に対する不満だ。米国が被害者という認識の中で関税を主要手段としたものだ。貿易黒字を減らしバランスを取ろうとする努力は変わらないだろう。


◇アダム・ファーラー・ブルームバーグ通信アジア太平洋地経学選任アナリスト＝関税の不確実性は終結していない。トランプ大統領は半導体や製薬など個別の産業に対する前例のない関税施行を推進するかもしれない。

◇イ・ジェミン・ソウル大学法学専門大学院長＝交渉段階の過程を文書化しなければならない。弱まった韓米自由貿易協定（ＦＴＡ）も扱わなければならない。国際緊急経済権限法（ＩＥＥＰＡ）に基づいた米政権の関税施行を米裁判所が越権と判断した時に撤回と払い戻し問題が生じ得る。

◇崔炳鎰（イ・ビョンイル）梨花女子大学校国際大学院名誉教授＝韓国経済は輸出依存度を減らし、半導体やバッテリーなど戦略産業に対する国内投資と研究開発を強化しなければならない。

◇崔晳泳（チェ・ソギョン）元駐ジュネーブ国際機関代表部大使＝両国間の投資条件と自国市場の開放（コメと牛肉を含むかどうか）に対する溝が存在しており、今後共同声明で具体化が必要だ。