先月末の韓米関税交渉妥結に決定的役割をした「ＭＡＳＧＡ（米国造船業を再び偉大に）」プロジェクトの主人公である金東官副会長と鄭基宣首席副会長は造船業協力案を具体化する見通しだ。船舶建造計画や現地人材技術教育案などが発表される可能性がある。李在明（イ・ジェミョン）大統領が首脳会談後にハンファが買収したフィリー造船所を訪問する予定だが、トランプ大統領が同行するか注目される。

エネルギー、カルチャー、バイオ、核心鉱物などの産業を率いるオーナーらが使節団に含まれたのも目を引く。許兌秀会長は米国の液化天然ガス（ＬＮＧ）などエネルギー輸入拡大を議論するものとみられる。ＧＳカルテックスとＧＳＥＰＳはこれまで米国産原油とＬＮＧを購入しており、今後米国産ＬＮＧの追加購入を検討している。趙源泰会長は大韓航空が米ボーイング、ＧＥエアロスペースと３２７億ドル規模の航空機・エンジン購入契約を結び、朴知原会長は斗山エナビリティの小型モジュール原子炉（ＳＭＲ）関連の協力を強化するものとみられる。徐廷珍会長はセルトリオンが米国内のバイオ医薬品生産施設買収を推進し対米投資を本格化している。


李在賢会長のＣＪグループは、第一製糖、フードビル、ＣＧＶなど系列会社５社の累積対米投資が８兆ウォンに達する。ＣＪフードビルは年末にジョージア工場を竣工して現地供給網を拡大する計画だ。具滋殷会長はＬＳ電線の海底ケーブルと素材事業、ＬＳエレクトリックの電力機器事業などに今年から２０３０年まで米国に３０億ドルを投資することにした。チェ・ユンボム会長は米国内の精練所投資を検討するなど核心鉱物供給網同盟に寄与する見通しだ。


財界関係者は「確実な韓米協力が可能な企業が使節団として同行したので一部は新規投資計画も発表するものとみられる」と予想した。ただトランプ大統領が「突発要求」に出る可能性は変数だ。米国の投資圧力が強まれば国内産業が空洞化しかねないとの懸念も出ている。国内投資余力減少と人材流出などに備えなければならないと指摘される。１９日の大統領室と企業の懇談会で李在鎔会長は「対米投資と別に国内でも持続して良質の雇用を創出し、高付加価値産業を育成できるよう関連投資を持続する」と約束した。


韓国財界オーナー１６人が訪米に同行…トランプ大統領なだめる投資を手土産に準備（１）