8・25韓米首脳会談の成功条件
過去72年間に韓米同盟は軍事同盟から経済同盟、そして世界的包括的戦略同盟に拡張して進化してきた。しかし韓米同盟の中心軸はあくまでも軍事同盟だ。両国間の経済協力や世界的協力は軍事同盟を通じて韓国の安全が保障されなければ砂の城になるほかないためだ。
それほど重要な軍事同盟の核心前提が第2次トランプ政権発足後に揺れている。これまで米国大統領は韓国の防衛に対し強い意志を表明してきた。バイデン大統領は北朝鮮が南へ侵略するならば、北の大陸間弾道ミサイルによって米国本土が攻撃を受ける可能性にもかかわらず、北を強力に懲らしめると約束した。その結果が2023年4月のワシントン合意と8月の韓米日3カ国間のキャンプデービッド合意だった。
ところがトランプ大統領はバイデン大統領と違い、同盟を取引的な観点でアプローチし、長く在韓米軍撤収を主張してきた。第1次政権当時は実際に米軍を撤収しようとしたが、参謀がどうにか引き留めて実行されなかった。そのため「アメリカファースト」を叫ぶトランプ大統領が果たして北の米国本土打撃を甘受してまで韓国を守るのか不安に思うほかなくなった。それで米国の韓国に対する揺らぐことのない安全保障公約を再確認することが今回の首脳会談の最も重要な課題だ。韓米関税交渉の具体化も重要だが2次的な問題だ。
もしトランプ大統領が核拡大抑止の持続的な提供という安全保障公約さえ確実に約束するならば、戦略的柔軟性問題や在韓米軍縮小と役割調整の問題も大きな困難なく適当な線で合意できるはずだ。反対にそうした確約がない曖昧な状態で米国側の要求を受け入れるならば国民の不安感は加重されるだろう。今後再開される可能性がある朝米交渉を考慮するならばさらにそうだ。米国が韓国の安全保障の懸念を十分に反映しないまま「アメリカファースト」の観点で朝米間合意を作り出す可能性があるためだ。
【コラム】8・25韓米首脳会談の成功条件(2)
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