韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が14日午後、ソウル竜山(ヨンサン)大統領室庁舎で開かれた第7回首席・補佐官会議に出席して冒頭発言をしている。[写真 大統領室写真記者団]
大統領室関係者は「電気料金は国民が敏感に反応する主題だが、だからといって避けて通れば、エネルギー効率関連の新産業や次世代電力網、排出権取引制度などは何もできない」とし「国民に正直に、気候危機対応のために政府がどんな政策を行い、どれほどの費用が伴うのかをあらかじめ明らかにする必要があるという趣旨の発言だった」と説明した。
李大統領は、電気料金引き上げによって負担が増える恐れのある脆弱階層への配慮も求めたとイ首席は伝えた。また、炭素中立政策で打撃を受ける可能性のある鉄鋼・石油精製・化学産業を挙げ、「一部業種の特性や特殊性も考慮して政策を進めなければならない」と述べた。
ただし、大統領室は電気料金の早期引き上げは否定した。イ首席は「削減目標を実行すれば電気料金の上昇は避けられない部分があるが、再生エネルギーの割合を迅速に増やして(引き上げ)圧力を最小限に抑えなければならないという趣旨だった」とし「すぐに上げる、上げない、いつ上げるといった話は時期尚早」と述べた。大統領室の高位関係者も「電気料金を引き上げるしかないと言ったのではなく、上昇する可能性がある部分もあるため、しっかりと見極めるようにということ」と述べた。
この日の首席・補佐官会議では、温室効果ガス削減目標の準備状況や、排出権取引制度の改編など、気候危機対応に関した幅広い議題が扱われた。韓国は来月、国連に「2035年国家温室効果ガス削減目標」〔正式名称「国が決定する貢献」(NDC)〕を提出すると明らかにしている。
◇李大統領「石油化学総合対策を策定せよ」…事業再編を注文
李大統領は「韓国は2050年炭素中立を宣言し、法制化もしている以上、これを達成する方向で2035年の目標を設定しなければならない」と述べた。現在、政府は削減案の草案を作成し、各省庁間の協議を進めている。
排出権取引制度については、どのように適切に機能させるかが主に議論されたという。排出権取引制度は、政府が温室効果ガス排出企業に排出権を割り当て、超過削減や不足の場合に企業間で取引を認める制度で、韓国では2015年から施行されている。大統領室関係者は「排出権の総量をあまりにも緩く配分していたという問題があった」と述べた。また、排出権取引の価格が低すぎるという指摘もあった。韓国の炭素1トン当たりの排出権取引価格は7.6ドルで、中国(13.3ドル)や欧州連合(70ドル)に比べて低く、そのため炭素排出量削減を促す価格効果が小さかった。
李大統領は会議の冒頭発言で「民生回復消費クーポンの効果が少しずつ表れている。7月の消費者心理指数は4年ぶりに最高値を記録した」とし「第2次内需活性化がまた必要ではないかと思う」と述べた。「急変する通商秩序の中で安定的な成長基盤を築くには、消費回復と内需市場の育成戦略が不可欠だ」とし、参謀陣に「10月の長い秋夕(チュソク、中秋)連休や年末のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などを活用した内需活性化策も先制的に講じてほしい」と求めた。
李大統領が「長い秋夕連休」に言及したことで、臨時公休日の指定にも関心が集まっている。10月10日を臨時公休日に指定すれば、3日から12日まで開天節(建国記念日)と秋夕連休で10日間連続の休暇となるためだ。ただしイ首席は、「会議で臨時公休日の議論はなかった」と述べた。「第2次内需活性化が第3次補正予算案編成につながるのか」という質問には「それほどすぐに結びつくわけではないようだ」とし「具体的な対策はこれから考えなければならない」とした。
李大統領はまた、中国発の供給過剰などで長期不況に苦しむ石油化学産業について、「新産業中心の成長動力創出を急ぐと同時に、かつて強みを持っていたこうした伝統産業も放棄してはならない」と述べ、「関係部署に、石油化学事業の再編、設備調整、技術開発などを包括する総合対策を早急に策定するよう求めたい」とした。前日に国家企画委員会が発表した「国政運営5カ年計画(案)」には、人工知能(AI)やエネルギーハイウェイなど未来の成長分野の青写真は示されたものの、石油化学など喫緊の課題への対策は含まれていなかった。韓国政府は今月中に石油化学産業の構造改編案を発表する予定だ。
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