11日、京畿道坡州市の境界地域から見た北朝鮮軍哨所のそばに対南拡声器が設置されている。[写真 聯合ニュース]
韓国軍合同参謀本部のイ・ソンジュン公報室長はこの日の国防部定例会見で、金副部長の発言について「(北朝鮮の)意図に惑わされないよう注意する必要がある。北朝鮮は(過去にも)事実でない内容を主張していた」と話した。
続けて「韓国軍は観測を通じて確認した事実を明らかにし、この判断は現在も維持している。北朝鮮が何を発表しようとそこには意図があり、簡単に同化されたり事実だと信じてはならないと考える」と述べた。
合同参謀本部は4~5日に南側最前方24カ所に設置した固定型対北朝鮮拡声器をすべて撤去した。韓国軍当局は続けて9日午後には「北朝鮮軍が午前に前方の一部地域で対南拡声器を撤去する活動が識別された」と発表した。週末の上に午前に発生した動向をわずか数時間後の同日午後にすぐ発表したのは、これを韓国側の緊張緩和措置に対する即時呼応とみるという意味と解釈された。
李在明(イ・ジェミョン)大統領も12日の閣僚会議で「最近対北朝鮮拡声器をわれわれが撤去しており、全体かどうかはわからないが北側でも一部拡声器を撤去しているという。このように相互的措置を通じて南北間対話と疎通が少しずつ開かれて行くよう望む」と話した。
イ室長は北朝鮮が少数の拡声器を撤去したことを「撤去動向」と決めつけるのは性急だという指摘には「継続して見守っている段階。(撤去関連の)現象があり、それを説明しただけ」と説明した。続けて「全地域の撤去の有無は追加確認が必要で、継続して見守り、関係機関と緊密に疎通している」と付け加えた。
金副部長はこの日、朝鮮中央通信を通じて「ソウルの希望は愚かな夢にすぎない」と題した談話を発表した。金副部長は拡声器撤去呼応と関連し、「見ものは、軍部の発表を受け入れて韓国の当局者らと専門家なる者らが次々と出て『応答措置』だの、『変化感知』だの、『肯定的呼応』だのという評をつけていることである。事実から明らかにするなら、根拠のない一方的憶測であり、世論づくり劇である」と主張した。
続けて「ソウルの為政者らが、われわれの呼応を誘導することさえできればよいことであり、たとえそれでなくても最小限自分らの『緊張緩和の努力』を示すことで情勢激化の責任をわれわれに転嫁し、世間の支持を得られるという愚かな打算をしているであろう。しかし、このような小細工は空しい『虚夢』にすぎず、全くわれわれの関心を買うことができない」と批判した。続けて「韓国が拡声器を撤去しようと、放送を中断しようと、訓練を延期しようと、縮小しようとわれわれは意に介さず、関心がない」と強調した。
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