マーク・ザッカーバーグ氏の庭にある妻プリシラ・チャン氏の像。高さ7フィート(約2.1メートル)で、有名彫刻家ダニエル・アーシャム氏の作品だ。[写真 ザッカーバーグのインスタグラム]
10日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、カリフォルニア州パロアルトの高級住宅地クレセントパークの住民たちの暮らしは、14年前にザッカーバーグ氏が引っ越してきて以来、大きく変わったという。ザッカーバーグ氏が自宅周辺の他の住宅を買い集めるようになったからだ。もともと住んでいた住民に対し、市場価格の2~3倍にあたる最高1450万ドル(約21億5000万円)を提示し、住民の一部はこれを受け入れて家を売って去った。
こうしてザッカーバーグは14年間で合計11軒を購入し、その費用は1億1000万ドルにのぼったという。購入後、自宅に隣接する4軒のうち3軒を完全に取り壊し、大きな中央庭園を造成した。高い塀に囲まれた庭には、妻プリシラ・チャン氏の高さ2メートルの像を設置した。また、来客用ゲストハウスや噴水、ピックルボール(卓球用ラケットに似たパドルで穴あきボールを打ち合うハイブリッドスポーツ)のコート、ワインセラーなども設けた。
さらに、購入した住宅の一つは彼の子女のための私立学校に改装された。この地域で私立学校を運営することは市の条例違反だったが、ザッカーバーグは意に介さなかった。
住宅建設の過程でも論争があった。2016年に提出した住宅4軒の取り壊し・再建築申請が市に却下されると、彼は工事を3回に分けて行うことで承認手続きを回避した。3軒未満の工事であれば許可が不要という規定を利用したのだ。このため工事は8年間も続き、近隣住民は進入路の封鎖や建設機材の放置などで不便を強いられた。
ザッカーバーグ夫妻が主催するパーティーも住民との摩擦の原因になった。イベントのたびに多くの車両が入ってきて、深夜まで音楽の騒音が響いたためだ。
また、隣家の庭を向いた監視カメラの設置や、警備チームによる住民の撮影・検問疑惑も浮上した。ある住民は「『私もあなたの家に向けてカメラを設置する』と抗議して初めて(ザッカーバーグ氏の)カメラが撤去された」と語った。
ザッカーバーグ氏側はこれに対して「ザッカーバーグ氏はメタのCEOとして重大な脅威にさらされており、高度なセキュリティが必要だ」とし「隣人に迷惑が及ばないように努力している」と説明した。
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