ロシアと戦争中のウクライナで兵力が不足し、当局が過酷な方法で徴集しているという疑惑が提起された。

フィナンシャルタイムズ（ＦＴ）は４日（現地時間）、最近ソーシャルメディアでは、新兵募集担当者がウクライナ男性を路上で連行して乗合自動車に押し込み、怒った住民が抗議する映像が広まっていると報じた。先週ウクライナ南部ミコライウで当局者を避けて逃げた男が橋から飛び降りて死亡したという疑惑が提起され、現地当局が捜査に着手したと、ＦＴは伝えた。


ＦＴによると、波紋が広がると、シルスキー総司令官は６月、「動員令が国民に衝撃を与えることがあってはならない」とし「徴兵の透明性を高め、不法行為をした者に対する処罰も強化する」と約束した。しかしこうした公式釈明後にも徴兵対象者が強制的に連れて行かれる映像はさらに増え、反発世論も強まっている。


１日夜にはウクライナ中部都市ビンニツァのスタジアムの前に約８０人が集まり、最近動員されてスタジアムに移された新兵を帰すべきとしてデモを行った。一部のデモ参加者はスタジアムに入ろうとしたと現地警察は伝えた。先月、他の中部都市ポルタバの新兵募集所では住民が動員された男性を乗せて訓練所に向かう車を阻止し、西部テルノーピリでも徴兵担当者が乗った警察車を住民が取り囲む騒ぎがあった。

ウクライナ検察によると、今年上半期に軍を妨害した容疑で捜査が始まった事例は５００件を超えた。昨年上半期は２００件だった。ロシアとの戦争が３年半も続いて死傷者が増え、ウクライナでは兵力が不足している。現在２５歳以上が徴兵対象であり、２４歳未満は志願入隊が可能だ。ウクライナのゼレンスキー大統領は２５歳未満も徴集するべきという西側の圧力を受ける中、ウクライナの未来の世代を犠牲にすることはできないと主張している。