韓米外交トップが先月31日に米ワシントンDCで初めて会談し、韓米同盟、韓米日3カ国協力強化、北朝鮮の非核化問題と地域情勢に対する意見を交換した。外交部の趙顕長官(左)がルビオ米国務長官と握手している。[写真 AFP=聯合ニュース]
先月31日、李在明(イ・ジェミョン)政権発足後初めての韓米外相会談が開かれた中で韓国政府高位当局者が初めて「在韓米軍の役割・性格に変化がありえる」という認識を表明した。これと関連し、米国が海外駐留米軍の役割と規模調整を示唆しながら書き続けてきた概念である「同盟の現代化」も今回の外相会談で正式に話し合われたことが確認された。これは近く開かれる李在明大統領とトランプ米大統領の首脳会談でも議題として取り上げられる可能性が大きい。
韓国政府高位関係者はこの日、ワシントンの韓国大使館で特派員らと会い、「在韓米軍の役割と性格はさまざまな要因のため変化がありえると考える。その原因は国際情勢変化、技術変化、中国の浮上、すなわち中国の戦略的役割が大きくなるところにどのように対応できるかに対するものもある」と説明した。
これは今後在韓米軍の役割が北朝鮮の核・ミサイル脅威への対応を超え中国牽制に拡大する可能性があるというこれまでの見方とも合致する発言だ。ただ彼は在韓米軍縮小などを受け入れられるかという意味かとの質問に「そのような具体的なものを理解するということではなく米国がなぜそうなのか理解できるという話」と答えた。
韓国政府高位関係者がこのように在韓米軍の役割変化の可能性を直接取り上げたのは異例だ。外交部はこの日、ワシントンDCで行われた外交部の趙顕(チョ・ヒョン)長官とルビオ米国務長官との会談後に報道資料で「両長官は変化する域内安全保障と経済環境の中で同盟をさらに強化し戦略的重要性もさらに高める方向で同盟を現代化していかなければならないということで一致した」と明らかにし、「同盟の現代化」が外交当局間の公式の議題になった点を確認した。
同盟現代化はトランプ政権が対中牽制に向けた在韓米軍の役割と規模の調整の必要性など、いわゆる「戦略的柔軟性」の概念を説明する時に使い続けてきた用語だ。
◇国防に続き外交も「同盟現代化」に言及…2プラス2交渉加速するか
米国が投じる費用は減らして同盟の負担を増やし中国を効果的に圧迫するのが核心で、米国がこれを提起してもこれまで韓国は政府レベルでは言及を避けてきた。代わりに「未来型包括的戦略同盟」という用語に変えて表現してきたが、米国の要求を韓国政府がそのまま受け入れることはできないという含意が内包されていた。
だが政府高位関係者が在韓米軍の役割変化に言及し、外交部も同盟現代化を公式に取り上げたのはいまや両国のハイレベルでの関連議論が公式化するほど始動がかかったという意味とも受け止められる。
在韓米軍の役割変化「安全保障請求書」差し出した米国(2)
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