米国のドナルド・トランプ大統領が5日間の日程でスコットランドを訪問した28日(現地時間)、アバディーン市内にはトランプ氏と性犯罪者ジェフリー・エプスタイン氏の顔が描かれたバンが駐車されていた。[写真 AP=聯合ニュース]
29日(現地時間)、AP通信やNBC放送などによると、トランプ氏はスコットランド訪問を終えて帰国する専用機(エアフォースワン)の機内で、取材陣との質疑応答の最中にこの発言を行った。これまでホワイトハウスがエプスタイン・スキャンダルに関する言及を避けてきた中で、大統領自らがデリケートな内容に言及した。
トランプ氏は「エプスタインが、私のために働いているスタッフを連れて行った。それに腹が立って、フロリダのマールアラーゴ・リゾートへの出入りを禁止した」と明かした。すると取材陣が、「その連れて行かれたスタッフの中には若い女性はいたか」と重ねて問うと、トランプ氏は「イエス。彼女たちはスパで働いていた」と答えた。さらに「エプスタインはまた同じことをした」と非難しつつも、「彼女(ジュフリー)は我々には何の不満もなかった」と付け加えた。
問題となっている女性は、ジェフリー・エプスタイン氏の性犯罪を告発した中心的被害者の一人であるヴァージニア・ジュフリー氏だ。ジュフリー氏は10代のころ、トランプ氏所有のマールアラーゴ・リゾートで勤務していた際に、エプスタイン氏の側近から接触を受け、その後性搾取犯罪に巻き込まれたと証言している。ジュフリー氏は特に、エプスタイン氏とその知人たちによって、無理やり性的関係を持つように「グルーミング」されたと主張し、世界中に衝撃を与えた。
トランプ氏の今回の発言は、被害者ジュフリー氏の過去の証言と重なり、かえってトランプ氏とエプスタイン氏の関係に対する疑惑を一層強める可能性があるという分析が出ている。NBC放送はこれを「衝撃的な告白」と表現し、波紋が広がる可能性を指摘した。
ジュフリー氏はエプスタイン氏だけでなく、英国のアンドルー王子など有力人物の実名を挙げ、自身が未成年だった当時に強制的に性関係を結ばされたと明らかにして、大きな論争を呼んだことがある。ジュフリー氏は今年4月、自宅で亡くなっているところが発見された。
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