蚊の資料写真[写真 AFP=聯合ニュース]
29日の星島日報など海外メディアによると、今年、中国南部の広東省12都市でチクングニア熱感染者が4824人発生したと集計された。感染者の大半が広東省仏山市に集中し、香港と隣接した深圳市でも感染事例が出ている。
広東省疾病対策センターは感染者のうち重症や死亡者はなく、すべて軽症と明らかにした。ただ、市民には防虫網の設置を勧告し、長そでの服を着るよう呼びかけている。また、水耕栽培植物など溜まった水を点検してリスク要因をあらかじめ除去するよう伝えた。
当局は蚊の繁殖密度が高い地域で感染事例が多いと把握している。防疫当局によると、基準値を超過した高密度の蚊の生息地は計21カ所で、うち16カ所で成虫の蚊が、5カ所では幼虫が大量に発見された。
チクングニア熱は1952年にタンザニアで初めて発見された。主にネッタイシマカやヒトスジシマカがウイルスを媒介する。人を吸血する過程で、蚊の体に入ったウイルスが数日間複製された後、唾液腺にたまって人を刺す時に伝播する。主な症状は急性発熱や深刻な関節の痛みなど。
現在のところヒトからヒトに感染した事例はなく、可能という証拠もない。しかし65歳以上の高齢者や高血圧・心臓病など基礎疾患のある人は合併症の危険があり注意しなければならない。致死率は1%未満だが、まだ確実なワクチンや治療薬がなく、防疫網が崩れれば地域社会の感染に広がるリスクが高い。
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