拘束収監された韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が乗った護送車が、18日午前、ソウル瑞草区(ソチョグ)のソウル中央地方法院(地裁)に入っていく様子。尹氏は、ソウル中央地裁で開かれる拘束適否審に出席した。[写真 合同取材団]
ソウル中央地方法院(地裁)刑事控訴第9-2部〔部長・柳昌成(リュ・チャンソン)・鄭惠垣(チョン・ヘウォン)・崔宝元(チェ・ボウォン)〕は、この日午前10時15分から尹氏の拘束適否審を開始した。尹氏は、収監先であるソウル拘置所から法務部の矯正当局の護送車に乗って出発し、午前9時ごろに裁判所へ到着した。拘束適否審は、拘束前の被疑者審問(いわゆる令状実質審査)とは異なり、被疑者が必ずしも直接出廷する必要はないが、尹氏は最近、直ら出廷することを決めたと伝えられている。
尹氏は、拘束された被疑者・被告人が待機する裁判所の留置所にすぐに入って外部には姿を見せなかった。この日の審査で尹氏は直接発言の機会を得て、今後の特別検察による捜査や裁判に誠実に臨むためには釈放が必要だと裁判部を説得するとみられている。
尹氏が拘置所の外に出たのは、今月9日の令状実質審査以来初めてだ。収監後、尹氏は内乱特別検察チームによる召喚要請や裁判を一貫して拒否してきた。特別検察チームは14日から16日にかけて、拘置所の看守を通じて尹氏を取調室への引致を試みようとしたが、尹氏がこれを拒否し、3度の試みはすべて失敗に終わった。17日にも、ソウル中央地裁で開かれた自身の内乱首謀などの容疑に関する第11回公判にも出廷しなかった。
弁護人団は、この日の尹氏の出廷について「深刻に悪化した健康状態を自ら訴えるためのやむを得ない決定だった」と説明した。尹氏は、普段から糖尿病や高血圧の薬を服用していたが、拘置所に収監されてから健康が急激に悪化したという。
弁護人団は、拘束適否審に関する別途の意見書は裁判所に提出していないが、拘束適否審の請求書には「尹氏が再拘束された事案は、すでに起訴された容疑と同じ類の犯罪事実であり、再拘束の制限事由に該当する」といった内容が記されている。
特別検察チームも16日午後、裁判所に捜査関連の書類や証拠物を提出した。これらの書類が拘束適否審のため裁判所に提出されている期間は、尹氏の拘束期間に含まれない。この期間に追加される拘束期間は、通常「日」単位が基準だった。16日から18日までの3日間が加算される必要がある。しかし、特別検察チームは、尹氏の釈放の根拠となった「時間」基準による計算方法でも拘束期間を算定している。今年3月、ソウル中央地裁刑事合議25部〔部長・池貴然(チ・グィヨン)〕は、時間単位で追加拘束期間を算入しなければならないと判断した。この計算法によれば、追加される時間は16日午後からこの日夕方までの約2日間となる見通しだ。事前拘束令状が発付された尹氏の拘束期間は、令状実質審査が行われた9日からこの日(18日)深夜までだった。特別検察チームの朴志英(パク・ジヨン)特別検察補は、「(拘束期間の計算方法について)慎重な観点から見ている」と明らかにした。
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