李在明(イ・ジェミョン)大統領が6月、大統領室官邸でトランプ米大統領と電話通話をしている。 大統領室提供
関連事情に詳しい情報筋は18日、「中国から招請があったが、李大統領は参加せず、高官級が参加する案を内部で検討中」とし「ただ、まだ時間があるので出席者が誰になるかはもう少し見守る必要がある」と述べた。
外交部は「検討中の事案で、決まっていることはない。決まれば伝える」とだけ明らかにした。これに先立ち中国は李大統領を「抗日戦争および反ファシスト戦争勝利80周年大会」と閲兵式(軍事パレード)に招請した。
李大統領が参加しない場合、禹元植(ウ・ウォンシク)国会議長が代わりに出席する選択肢が検討されているという。国会議長が出席すれば、李大統領の出席よりも負担は少なく、中国側を礼遇する形にもなる。ただ、李大統領が派遣する特使の資格になるかなど、禹議長が出席するとしても形式は状況によって変わるとみられる。
李大統領が不参加側に傾いたのは、韓米関係に及ぼす影響などを考慮した結果と分析される。米中間の戦略競争がより一層激しくなったうえ、李在明政権の対米外交はまだ本格的に始まっていない状態だ。特にパッケージディール交渉の妥結など緊急な対米懸案がある状況で、中国戦勝節への出席を決めるには政治・外交的負担が大きい。
2015年の朴槿恵(パク・クネ)大統領の戦勝節出席事例も影響を及ぼしたとみられる。朴大統領は北朝鮮の核問題などで中国の責任ある役割を引き出させるという判断で決断したが、中国の前向きな立場の変化はなかった。特に、その影響で韓米関係の亀裂を避けるのも難しかった。
11日に李大統領に会った鄭奎載(チョン・ギュジェ)元韓国経済新聞主筆は「(戦勝節には)行かない方向で結論を出す可能性がある。私が2015年に朴大統領がなぜ行ったのか分からないと話すと、大統領も『当時、朴大統領がそこまで行ったのは少しオーバーだったようだ』という感じで答えた」と伝えた。「(李大統領は)トランプ(米大統領)がそこ行くのなら我々も行くことができるのではという要旨の雰囲気で話した」と述べながらだ。
これについて趙顕(チョ・ヒョン)外交部長官候補者は前日、国会外交統一委員会の人事聴聞会で、李大統領の戦勝節出席関連の質問に「確定的な答弁はできない」としながらも、韓米首脳会談の前に戦勝節に参加する可能性を尋ねると「そのようなことはないはず」と一線を画した。米国側の不必要な誤解をなくそうとしたとみられる。
一部では、中国側が李大統領の出席の可能性が低いことを知りながら招請したという見方も出ている。韓国に揺さぶりをかけて韓米間の隙があるかを確認する意図があるということだ。
戦勝節出席が国内政治的な懸案に浮上する可能性もある。16日の共に民主党代表選挙テレビ討論会で鄭清来(チョン・チョンレ)候補は「政治的な同盟は米国と強く結び、経済関係は中国と結んで輸出の活路を確保しなければいけない」とし、朴賛大(パク・チャンデ)候補は「国民の暮らしの問題を考えると中国との関係を改善しなければならない」とし、共に李大統領が戦勝節に参加するべきだと主張した。
一方、国民の力の安哲秀(アン・チョルス)議員は前日、趙顕候補者の人事聴聞会で韓米より韓中の首脳が先に会うのは韓米同盟基調に支障をきたすとし、李大統領の戦勝節出席は不適切だと強調した。
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