忠清南道瑞山(チュンチョンナムド・ソサン)で、首輪でつながれたまま水に浸かった犬を、ストリーマー(=オンラインライブ配信者)の「エギョン」が救助した。[オンラインコミュニティ キャプチャー]
今月17日、オンラインコミュニティに投稿された映像には、コンテナの柱に首輪でつながれた犬が水に浸かり、顔だけを出している様子が映っていた。犬は激しい水流に抵抗して必死にもがいていた。
犬が激流の中で命がけで濁流と格闘をしているその時、1人の男性が犬に近づいてきた。当時、濁流は男性の胸あたりまで達していた。男性は犬を落ち着かせながら首輪を解いてやり、急流から離れて安全な場所へ連れて行ってやった。
犬を救助したのは、インターネット配信プラットフォーム「SOOP」で活動するストリーマー(オンラインライブ配信者)の「エギョン」として知られている人物だ。登録者約5万人を誇るエギョンは、災害現場を訪れるコンテンツなどを制作・配信している。今年3月、慶尚北道安東(キョンサンブクド・アンドン)で発生した山火事の現場を訪れ、被害状況を伝えて視聴者から受け取った後援金を寄付したこともある。
エギョンは当時、瑞山の民家を訪れ、大雨の被害状況を尋ねていたところ、犬を発見して救助したという。エギョンは犬を近くの動物病院に連れて行き、治療を手伝った。
救助の場面を見たネットユーザーたちは、「あと少し手遅れになっていたら犬は死んでいた」「自分も危険だったはずなのに本当にすばらしい」「称賛に値する行動だ」などの反応を寄せた。
一方、韓国気象庁によると、この日午前10時23分までに瑞山に降った雨量は438.5ミリに達したという。438.5ミリは、1968年1月に瑞山で気象観測を開始して以来、瑞山の一日の降水量としては歴代最高値に当たる。これまでの最高記録は1999年8月2日の274.5ミリだった。
瑞山の年間降水量は、平均(1991年~2020年の平均)で1253.9ミリだが、これを考慮すると、1年に降る雨の35%が約10時間で降ったことになる。
韓国気象庁は、瑞山など忠南地域に降った雨量について、「200年に一度の水準」と評価した。またこの日午前1時46分からの1時間で、瑞山で記録された114.9ミリという雨量については「100年に一度のレベル」と説明した。
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