2022年7月25日午後、京畿道利川(イチョン)陸軍航空司令部で実施された大規模な航空作戦訓練で、AH-64Eアパッチガーディアン攻撃ヘリコプターが離陸してホバリング(定位置停止飛行)している。 [ニュース1]
庾竜源(ユ・ヨンウォン)国民の力議員と国防部によると、国会本会議を4日に通過した第2次補正予算で今年の国防予算は政府案より900億ウォン(約95億円)ほど減少した。通信料金など戦力運営部門の3つの事業で28億ウォンが、大型攻撃ヘリコプター2次事業など防衛力改善部門の7つの事業で878億ウォンが削減された。
このうち大型攻撃ヘリコプター2次事業予算は100億ウォン(2025年本予算基準)から3億ウォンに減少した。残りの3億ウォンも他の事業に転用され、今年の大型攻撃ヘリコプター2次事業予算は事実上全額削減された。
庾議員は「アパッチを追加で導入するための大型攻撃ヘリコプター2次事業は5月の合同参謀会議で有無人複合体系など代替戦力を検討することに決まった」とし「補正予算でも事業予算全額が消え、白紙化の可能性が高まった」と述べた。
陸軍の大型攻撃ヘリコプター2次事業は地上軍の攻勢的「縦深機動作戦」を支援し、立体高速機動戦力を強化するために文在寅(ムン・ジェイン)政権で推進された事業だ。この事業の核心戦力として米ボーイング社のAH-64Eアパッチモデルの導入が1次に続いて2次事業でも進行された。
しかし企業が提示したヘリコプターの価格が1機あたり441億ウォン(1次)から733億ウォン(2次)水準に急騰し、ロシア・ウクライナ戦争など現代戦でドローンの重要性が高まって大型ヘリコプター無用論が浮上すると、アパッチ導入を見直すべきという声が高まった。ロシアなど米陸軍でもアパッチなど大型攻撃ヘリコプターを早期退役させ、先端ドローンへの戦力改編を図った点も影響を及ぼした。
庾議員は「米陸軍も維持費が高い旧型アパッチ攻撃ヘリコプターを早期退役させ、グレイイーグルなど先端ドローン戦力に軍の構造変化を進めているだけに、わが軍のアパッチ攻撃ヘリコプター追加導入の全面的見直しは前向きな動きとみられる」と評価した。
一方、今回の補正予算では大型攻撃ヘリコプター2次事業と共に減額された事業は▼GOP(一般前哨)科学化警戒システム性能改良(300億ウォン、以下、減額規模)▼移動型長距離レーダー(120億ウォン)▼120ミリ自走迫撃砲(200億ウォン)▼特殊作戦用拳銃(137億ウォン)の7件の防衛力改善事業予算。
GOP科学化警戒システム性能改良は試験評価の遅延、移動型長距離レーダーは外国企業と交渉決裂、120ミリ自走迫撃砲は弾規格の不一致による購買不可、特殊作戦用拳銃は落札差額の発生がそれぞれ減額の原因だ。
防衛事業庁は「今回の補正予算で減額された防衛事業予算は国防部など関連部処と協議を経て、落札差額が発生したり年内執行が不可能な事業に限定して算出したもの」とし「減額事業に対しては事業関連懸案を早期に解決し、今後支障なく推進されるよう管理する」と説明した。
この記事を読んで…