韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領は1日、国務会議で「任命権力である国務委員は選出権力である国会を尊重しなければならない」とし「国民主権」を強調した。[写真 大統領室写真記者団]
禹相虎(ウ・サンホ)大統領室政務首席は発言の背景について「特に国会と摩擦を起こすような答弁をする国務委員あるいは倍席者に協力をお願いする側面もある」とした。要は最近国会で議員と衝突した政府要人のことを念頭に置いて出てきた発言という意味だ。
6月27日、国会では国会科学技術情報放送通信委員会の崔敏姫(チェ・ミニ)委員長と放送通信委員会の李眞淑(イ・ジンスク)委員長が衝突した。崔委員長が「現在の放送通信委員会は大手術をしなければ何もできないほど壊れている」と言うと、李委員長は「同意しない」と言って対抗した。会議で崔委員長が李委員長に対して7回も「横から口を出さないで」と声を荒げると、李委員長は「私にも発言権がある」とし、一歩も譲らない様子を見せた。
李大統領の発言は国務会議に同席した李委員長を狙ったのではないかという解釈だ。李大統領は特に「(国会尊重が)個人的に良くも悪くも重要ではない。国家の基本的秩序に関する問題」「国会との関係で誤解が少しあるようだ」などやや強硬な表現も使った。
今回の発言は「国民主権政府」という現政府の哲学を強調したという解釈もある。李大統領は国務会議で「すべての権力は国民から、そして1次的には選出権力から国民主権が実現される」とし「その選出権力から再び任命権力が与えられる」と話した。国会など選出権力が政府や司法府などの任命権力よりも優先されると強調した格好だ。李大統領は「憲法に国家機関順位が書かれている」とも話した。
李大統領の発言は司法府に対する改革の正当性を用意するための布石という見方もある。李大統領は6月29日、国会議員である鄭成湖(チョン・ソンホ)・尹昊重(ユン・ホジュン)共に民主党議員を司法・検察改革の先頭に立つ「ツートップ」である法務部・行政安全部の長官候補者に指名した。だが、懸念もある。培材(ペジェ)大学のキム・ヒョンジュン碩座教授は「任命権力が選出権力を尊重すべきだというのは、選出権力が任命権力より優位にあるという意味でないのか。結果的に立法府が政府・司法府より上位という意味だが、これは互いに牽制(けんせい)と均衡を備えなければならないという民主主義三権分立と真っ向から反する」と指摘した。
野党「国民の力」の崔秀珍(チェ・スジン)院内報道官も「李在明政府が多数党である民主党を背景に政府も列に並ばせようとしている」とし「選出された権力は選挙で一時的に委任された制限的権力であることを肝に銘じなければならない」と話した。
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