魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長
李大統領の代わりにオランダで開催されたNATO首脳会議に出席した魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長は帰国直後の26日午後、記者らに対し、国防費増額問題について「米国がNATOと同じく複数の同盟国に似た注文をしている状況」とし「同じような注文が我々にもあるだろう」と述べた。また「そのような議論が実務陣の間で交わされている。そのような内容が安保関連協議でいま議論されているが、協議の経過を見守らなければいけない」と話した。
これに先立ち米国防総省は19日(現地時間)、「我々の欧州の同盟国はいま特にアジアで同盟のグローバル基準を設定している。これは国防にGDPの5%を支出すること」とし、韓国にもNATOと同じ5%ルールを適用するという立場を初めて公式化した。国防部によると、今年の韓国の国防費支出はGDP(2020年基準)比2.3%水準だ。
魏室長のこの日の発言は、米国が実際にこのような要求を韓国にしていて、実務ラインですでに議論が始まっているという意味と考えられる。
◆NATOは「3.5%+1.5%構造」…魏室長「我々はどう対処するか決めていくべき」
ヘグセス米国防長官が「アジアの核心同盟国の国防費が少ないが、欧州国家がそのよう(5%)にすれば話にならない」と公開的に問題提起したのが先月31日(シンガポールでのアジア安全保障会議の基調演説)という点を考慮すると、協議は初期段階とみられる。
米国が在韓米軍駐留費用の防衛費を別に分担する韓国にも5%ルールを適用するというのは、防衛費より国防予算増額を要求する方が「負担総額」をさらに大きく膨らませることが可能という判断かもしれない。
韓米相互防衛条約に根拠を置く韓米防衛費分担特別協定(SMA)は通常、人件費、軍需支援、軍事建設費用など項目が固定されている。トランプ1期目に米国側が項目以外の負担を要求しながら5倍増額圧力を加えたものの実現しなかったのは、根本的にSMAは「費用拡大」が難しい構造という点も理由だった。このためトランプ2期目には、NATO式国防予算増額方式を適用して同盟の寄与を拡大しようという意図とみられる。
NATOは2035年までに「直接国防費3.5%+間接投資1.5%」で5%に増額することで米国側と合意した。5%という数字は合わせるものの、各加盟国が融通性を発揮する空間も残したということだ。
魏室長は「3.5%+1.5%」モデルに言及しながら「(我々が)具体的にどのようにするという話が出たわけではない。我々がどのように対処するかは決めていくべき」と話した。
「国防費、GDP比5%にNATOのように増額…韓米間で協議開始」(2)
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