高麗亜鉛温山精練所のアンチモニー出荷場。[写真 高麗亜鉛]
高麗亜鉛は16日、釜山(プサン)港に入港中の米メリーランド州ボルティモア行き貨物船にアンチモニー20トンを船積みしたと明らかにした。船積みされたアンチモニーは来月米国に到着し、現地の主要防衛産業事業者など10社ほどに供給される予定だ。
同社は今年米国にアンチモニー100トンを輸出し、来年には月20トンずつ合計240トン以上の規模に拡大する計画だ。高麗亜鉛は「韓米間で戦略的な供給網ハブ構築努力を強化している」と話した。
アンチモニーは韓国が国家資源安全保障特別法に指定した核心鉱物30種類のうちのひとつだ。半導体装備と鉄甲狙撃弾製造用合金、高耐久性特殊鉛蓄電池、潜水艦用バラスト製造用合金のような軍需産業分野で幅広く活用される。米F35戦闘機のミサイル警報システム内の赤外線部品にも使われる。米国、中国、欧州連合(EU)など主要国もアンチモニーを戦略鉱物資源として管理している。
アンチモニーはほとんどが中国で生産されるが、昨年9月に中国政府が輸出規制に出て世界的な供給不足が深刻化した。アンチモニー価格は昨年上半期の1トン当たり1万5000ドルから今年1-3月期には5万7000ドルまで急騰した。米国はアンチモニー輸入の60%以上を中国に依存している。米国の防衛事業者ゴビニによると、米国でアンチモニーが使われる武器部品は6355個に達する。
高麗亜鉛の今回のアンチモニー輸出により米国のアンチモニー供給網多角化にもつながると予想される。高麗亜鉛関係者は「米国の脱中国資源供給網構築に力を入れる一方、これを通じて新政権の経済外交にも一助となると期待する」と話した。
2014年にアンチモニー事業に参入した高麗亜鉛は韓国唯一の99.95%の高純度アンチモニー生産技術を保有している。生産量の約70%を国内に、約30%を海外に販売する。昨年は3500トンのアンチモニーを生産し、今年も追加増産を計画している。1-3月期の高麗亜鉛のアンチモニー販売量は過去最大となる971トンを記録した。
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