米国のドナルド・トランプ大統領が14日、陸軍創設250周年記念閲兵式に出席して敬礼をしている。[写真 AP =聯合ニュース]
閲兵式はトランプ大統領が執権第1期の時から思い描いていた宿願の行事だった。第1期時も閲兵式の推進を試みたが、「軍の政治化」を懸念した軍指導部の反対に遭った。しかし政府はもちろん、立法府まで掌握したトランプ第2期に入り、トランプ氏を止める人が消えた。ピート・ヘグセス国防長官もこの日、大統領の近くで閲兵式を見守った。
閲兵式は独立戦争と第1・2次世界大戦、韓国戦争(朝鮮戦争)、ベトナム戦争に投入された武器と軍服が登場して米軍の250年の変遷史を見せた。続いて第2次大戦の時に活躍したシャーマン・タンクと現在の主力エイブラムス・タンク、ストライカー装甲車、ブラッドレー歩兵戦闘車両、パラディン自走砲などを公開し、上空にはブラックホーク(UH-60)、アパッチ(AH-64)、チヌーク(CH-47)などヘリコプターが飛行した。
◇エイブラムス・タンクやブラックホークなど総出動
この日閲兵式に使われた資金は最大4500万ドル(約65億円)。NBC・ABC世論調査によると、米国人10人に6人が大統領の誕生日に開かれる閲兵式に税金を使うことに反対した。
陸軍によると、20万人の市民が閲兵式を現場で観覧した。ホワイトハウス周辺はもちろん、ワシントン市内全域には高いフェンスが設置された。万一の事態に備えて30度に達する暑さにも、飲料ボトルの搬入が禁止された。時々トランプ氏を批判するカードを持った人々はいたが、ほとんどがトランプ支持者だった。
自身を予備役中士(一等軍曹)と紹介したトッド・ダドリーさんは「トランプ大統領が世界で最も強い米国の軍隊をさらに誇らしくしている」とし「現在の米国をあるようにした軍の歴史と最先端武器を一目で見ることができる機会を作ったことは素晴らしい決定」と話した。子ども連れで現場を訪れたステイシー・グレースさんは「さまざまな論争があるのは知っているが、子どもたちに強い米国の軍隊を直接見せる機会だと考えた」とした。
反面、フェンスで分離された閲兵式場の外では小規模な集会が散発的に行われた。ホワイトハウスの北側でデモに参加したフランクリン・ガルシアさんは「私も軍を尊重しているが、軍人は怖いし、この場にいることができない難民と移民者がいる」とし「私は彼らのために代わりにこの場で『王を拒否する』というスローガンを叫んでいる」と話した。プラカードデモをしていたカイル・ジョンソンさんは「トランプ大統領の移民者に対する態度はファシズムであり人種差別」と非難した。
◇デモ隊「トランプアウト、人種差別反対」
この日、全米約2000カ所ではトランプ政府に反対する大規模デモが同時に開かれた。2020年「ブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter、BLM)」デモ以降、最大規模だ。デモ隊は「ノーキングス(No Kings)」をはじめ、「力は我々にある」「トランプアウト」「移民・関税執行局(ICE)を廃止しろ」などのスローガンを口々に叫んだ。主宰側が「星条旗はトランプのものではなく我々のもの」としながら星条旗の持参を推奨したことから星条旗を手にした人々が多かった。
ほとんどのデモは大きな摩擦もなく終わったが、ノースカロライナ・シャーロットとラテン系人口の多いジョージア・アトランタではデモ隊に対して催涙弾が使用された。フィラデルフィアでは10万人、ロサンゼルス(LA)では2万5000人、トランプ氏の故郷であるニューヨークでも5万人が反トランプデモに参加した。
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