韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が10日、ソウル竜山区(ヨンサング)の大統領室庁舎で開かれた国務会議で冒頭発言をしている。[写真 ニュース1]
会議出席者や大統領室関係者によると、この日の国務会議は午前10時に開始して午後4時まで続いた。李氏が中国の習近平国家主席との首脳電話会談のために離席し、与えられた2時間(午前11時~午後1時)の昼休みが一種の「インターミッション」(映画用語で「途中休憩」の意)だった。国務委員や陪席者は大統領室が用意した弁当を食べて午後の会議前に一息つくことができた。李氏は5日の国務会議ではのり巻き(キムパプ)1本を食べて会議を行った。
2回連続で李在明政府国務会議の様子は以前の政府とは違った。過去は大統領が事前に準備された冒頭発言を読み上げ、決められた順序によって案件を議決すると、国務会議が終わった。通常、会議は1時間以内に終わった。しかし李氏は冒頭発言から、事前に準備された原稿を読むのではなく、国務委員との質疑応答によって会議を進めた。女性家族部の申英淑(シン・ヨンスク)次官には「男性が不満を持っているイシューを担当する部署はあるか」という趣旨で質問したという。申氏が「ない」と答えると、李氏は「我が政府は女性家族部ではなく、ジェンダー(男女)平等家族部に拡大改編して幅広くそういうことを扱っていきたいと思っている」と話したと大統領室関係者は伝えた。
李氏は統一部の金暎浩(キム・ヨンホ)長官には「北朝鮮にビラを散布する過程で高圧ガスを使うのは問題ではないか、違法なので取り締まるべきでは」という趣旨と指摘すると、金氏は特に何か言うよりも首を縦に振ったという。統一部は9日、「ビラ散布は韓半島(朝鮮半島)状況に緊張をもたらし、境界地域住民の生命と安全を脅かしかねない」とし「ビラ散布中止を強く要請する」と明らかにした。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政府はビラ散布を禁止しなかったが、政府が変わって統一部が中止を要請した格好だ。
李氏は外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)長官と国家報勲部の李凞玩(イ・ヒワン)次官に対してはベトナムのライダイハンのための対策があるのかを尋ねたという。ライダイハンは1960年代ベトナム戦争当時、韓国人派越将兵とベトナム人女性の間で生まれた子どもを意味する。
一方、李氏は習氏との通話を終えた後、大統領室の職員食堂で参謀と昼食を取った。食事後に出てきて構内売店で出入記者団と偶然に出会うと、コーヒーを飲みながら短く言葉を交わした。
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