韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領(左)が9日、ソウル竜山(ヨンサン)大統領室で日本の石破茂首相(右)と電話会談を行っている。国交正常化60周年を迎えて意思疎通を強化することにした両首脳は今月15~17日にカナダで開かれる主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)で会う予定だ。[写真 大統領室写真記者団、AP=聯合ニュース]
李氏はこの電話会談で「こんにちの戦略的環境の中で韓日関係の重要性がより一層増大している」とし「韓日両国が相互国益の観点から未来の挑戦課題に共に対応し、共生できる方向を模索していくことができることを期待する」と述べた。李氏は石破氏の大統領就任祝賀メッセージに対して謝意も表した。石破氏は4日、「韓国の民主主義の結果であって、韓国民の選択に敬意を表し、当選・就任にお祝いを申し上げる」とし、李氏の当選と就任を祝っていた。
両首脳はこれまでの韓米日協力の成果を評価し、今後も韓米日協力の枠組みの中で多様な地政学的危機に対応していくための努力を続けていくことで一致した。特に今年が韓日国交正常化60周年にあたることから両国国民間の活発な交流の流れに注目し、当局間の意思疎通もさらに強化していくことを確認した。続いて両首脳は今後直接会って韓日関係の発展方向などに対するより踏み込んだ話をすることにしたと姜氏は伝えた。李氏が15日(現地時間)にカナダで開幕する主要7カ国(G7)首脳会議(サミット)に出席することにしたことから、この席で韓日首脳会談が実現する可能性がある。
日本の首相官邸も韓日首脳電話会談について伝えながら、石破氏が「拉致問題を含む北朝鮮への対応について緊密に連携したい」と述べたと明らかにした。この部分は姜氏が伝えなかった内容だ。日本は1970~80年代に日本人17人が北朝鮮に拉致されたと把握していて、この問題は北朝鮮・日本間の主要外交争点だ。過去史問題に対する話がやり取りされたことに対して聞かれると、大統領室の核心関係者は「互いに厚い関係を築く最初の通話ということで、全体的に韓日関係発展の方向性について話を交わした」と答えた。
今回の首脳電話会談は正午から始めて約25分間続いた。6日ドナルド・トランプ米国大統領との初の首脳電話会談に続き2番目となる。李氏がどの国の首脳と2番目の電話会談を行うかは関心事だった。文在寅(ムン・ジェイン)元大統領は就任してから中国の習近平国家主席と2番目の首脳電話会談を行ったが、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領は岸田文雄首相だった。
この日の電話会談で李氏は対日外交に向けた第一歩を踏み出した。李氏はこれまで日本との関係に対して過去史は過去史で原則的対応を行い、経済・安全保障協力などには実利に基づいて対応するという「ツートラック」基調を明らかにしてきた。李氏は石破氏と電話会談を終えて、ソーシャルメディアに「今年は韓日関係正常化60周年、光復(解放)80周年にあたる意味ある年であることから、新時代が求める未来志向的な韓日関係を築いていく」と記した。
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