1月15日(現地時間)、米国フロリダのケネディ宇宙センター第39A発射台で日本宇宙企業「ispace(アイスペース)」の月面着陸船「レジリエンス」を搭載したスペースX(SpaceX)のロケット「ファルコン9(Falcon 9)」が打ち上げられる様子。[写真 AFP=聯合ニュース]
NHKや日本経済新聞などによると、ispaceは月面着陸船「レジリエンス(Resilience)」が着陸直前に減速できずに月の表面に衝突したとみられると明らかにした。
レジリエンスは高度192メートル上空を最後にランダー(着陸船)との通信が途絶え、高度測定装置のエラーの可能性が提起された。
ispaceの袴田武史・最高経営者(CEO)はこの日午前の記者会見で「通信の回復が見込まれず、月面着陸の達成は困難だと判断した」として失敗を認めた。続いて「2回目も着陸ができていない事実を非常に残念に思うし、支援してもらった方には申し訳ない気持ちがある」と話した。袴田氏は具体的な失敗の原因については明言を避けた。
レジリエンスはこの日午前3時15分ごろ、高度約100キロメートルから徐々に減速しながら月面着陸を試みた。
本来なら午前4時17分ごろに月の北半球「氷の海」に着陸予定だったが、着陸予定時間の1分30秒前ごろランダーの高度と速度表示が消えた。これに対しispaceは午前4時30分ごろ「通信を確立できない」と発表した。
当時、東京都千代田区に用意された公開中継現場には約500人が集まって着陸の過程を見守ったが、通信途絶の事実が知らされた後、多くの人々が失望した表情を隠すことができなかったと朝日新聞は伝えた。
このランダーは1月米国で打ち上げられて先月には月周回軌道に到着した。ランダーの高さは約2.3メートルで、幅は約2.6メートルだ。内部には小型ローバー(探査車)や実験装置などが搭載されていた。
ispaceの最初の月面着陸の挑戦は2023年4月に行われ、当時も高度センサーの誤作動で燃料不足事態が発生してランダーが月の表面に衝突したことがある。今回はこれを補完するために飛行制御ソフトウェアを改善してより平坦な着陸地点を選んだが、再度失敗を免れなかった。
ispaceは月面着陸に成功した場合、月から採取した砂を米国航空宇宙局(NASA)に販売するという計画も立てていたが、この構想も水泡に帰した。
これに先立ち、日本は昨年1月探査船「スリム(SLIM)」を着陸させて世界で5番目に月面着陸に成功した国になった。
ispaceは2027年に3回目の月面着陸ミッションに挑戦する予定だ。
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