3月26日、京畿道城南(キョンギド・ソンナム)のNAVER(ネイバー)グリーンファクトリーで開かれた定期株主総会の後、崔秀姸(チェ・スヨン)NAVER代表が記者団と質疑応答をしている。[写真 NAVER]
◇何が起きているのか
1日、中央日報の取材を総合すると、崔秀姸代表は5日(現地時間)に予定された米国シリコンバレー現地投資ネットワーキング行事に出席する前にウェブトゥーンエンターテインメントのキム・ジュング代表とともにNetflix経営陣と会うことが確認された。崔代表がNetflix経営陣と直接会うのは今回が初めてで、Netflix側から招待を受けたという。
◇なぜ会うのか
NAVERとNetflixは最近数年間、緊密な協業関係を保ってきた。『今、私たちの学校は…』『Sweet Home -俺と世界の絶望』『トラウマコード』(原作漫画名は『重症外傷センター:ゴールデンアワー』)などNAVERウェブトゥーン人気作をNetflixシリーズとして再誕生させながらだ。両社は昨年11月から協業の強度を高めてきた。NAVERメンバーシップ(月額4900ウォン、約510円)に加入すればNetflix広告料金制(月額7000ウォン)の利用権の特典を提供するいわゆるナネットメンバーシップを開始した。Netflixが特定プラットフォーム企業とメンバーシップ提携を結んだのは異例のことだった。
両社の協業は期待以上の成果をあげた。Netflixは昨年6月国内月間アクティブユーザー数(MAU)が1000万人台だったが、NAVERとの提携以降は1400万人台に上昇した。NAVERも1日平均メンバーシップ新規加入者が協業前と比較して約1.5倍増えた。Netflix事業部門開発ディレクターのチェ・ユンジョン氏は今年4月、「NAVER・Netflixミートアップ」行事で「NAVERは年齢・地域・性別を超越する高いユーザーアクセシビリティを持っているパートナー」とし「協業以降、NAVERメンバーシップを通した35~49歳の年齢帯と男性層ユーザーの流入がぐんと増えた」と話した。NAVER内外では崔秀姸代表がNetflixとメンバーシップ提携初期から強力にドライブをかけて成功的な結果を出したことで今回のNetflix招待までつながったという分析が出ている。
◇協業はどのように?
業界ではNAVERのグローバルウェブトゥーン・ウェブ小説事業を総括するウェブトゥーンエンターテインメントのキム・ジュング代表が今回のミーティングに同行する点に注目している。Netflixサービスにウェブトゥーンコンテンツが結合される方案が議論される可能性があるからだ。Netflixモバイルアプリで動画コンテンツの他にゲームコンテンツを提供するように、NAVERウェブトゥーンを搭載する可能性が議論されている。NAVERメンバーシップリーダーのチョン・ハンナ氏はミートアップ行事で「Netflixとの提携はNAVERの多様なサービスとNetflixがともにする第一歩」としながら協業拡大の可能性に言及していた。NAVER関係者は今回のミーティングに関連して「詳しい内容は確認することはできない」と話した。
◇これがなぜ重要?
NAVERがNetflixと協業に積極的に取り組むのは国内で成果を上げた連合戦略をグローバル事業にまで拡張するためだという分析が出ている。Coupang(クーパン)がEコマースプラットフォームを中心に自社オンライン動画サービス(OTT・Coupang Play)とフードデリバリー(Coupang Eats)を結合して韓国内の市場拡張に集中しているのと比較して差別化された戦略を推進している。人気新作の有無によってチャンネル登録数が上下するNetflixの立場でも多様なコンテンツ知識財産(IP)を保有しているNAVERとの協業はチャンネル登録数の維持側面でも利益になる。プラットフォーム業界のある関係者は「Netflixが韓国市場でNAVERを通じて加入者を確保したように、NAVERはNetflixを通じてグローバルビジネスチャンスを拡張する契機を作ることができる」と話した。
◇今後は?
Netflixと協業を契機に、NAVERは北米事業領域をコンテンツ外の分野で積極的に拡張する見通しだ。NAVERは最近組織改編を通じて2022年に買収した「Poshmark(ポッシュマーク)」を中心にした個人間取引(C2C)コマース事業と北米スタートアップ投資に集中する「戦略投資部門」を新設した。崔秀姸代表はNetflixとのミーティング後、李海珍(イ・ヘジン)NAVER理事会議長と共に5日に開かれる米国シリコンバレー投資ネットワーキング行事に参加する。米国現地投資法人である「NAVERベンチャーズ」設立に対して議論する予定だ。
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