トランプ大統領は29日(現地時間)、政策金利引き下げ要求に応じないパウエルFRB議長をホワイトハウスに呼んで非公開会談を行った。今回の会談はトランプ2期目に入って初めて。写真は2017年11月の会談当時のトランプ氏とパウエル氏。 [AFP=聯合ニュース]
連邦控訴裁はこの日、「CITが前日トランプ大統領の相互関税などを無効とした判決は、控訴審裁判所が原告・被告側の書類を検討し、今後の公示がある時まで暫定的に保留される」と決定した。控訴裁はこの日、決定理由を明確にしなかった。
これに先立ちCITは28日、トランプ大統領が4月2日に発表した相互関税措置に関して提起された訴訟で、貿易赤字を理由に貿易国の輸入品に一括的に関税を課すのは大統領の権限を越える行為とし、これを撤回するべきという判決を出した。トランプ大統領が世界貿易対象国に相互関税、カナダ・メキシコ・中国にフェンタニル流入関連の関税を課しながら国際緊急経済権限法(IEEPA)を関税の根拠としたのは法の趣旨に背くという判決だ。
◆トランプ「利下げしないのは失敗」 パウエル「政治は考慮しない」
貿易・通商事件の場合、本案事件の2審判決は6カ月から長ければ2年ほど審理が続くが、今回の相互関税事件は事案の緊急性・重大さを考慮すると一般的な事件より迅速に進行する可能性が高い。ただ、1審を引き受けたCITが一種の略式裁判で3カ月後に判決を出したのに比べると、これより長くなると予想される。控訴審は11人の判事の全員合議体審理で進行される。
トランプ政権は本案事件2審判決でまた敗訴しても、上告して連邦最高裁で最終審判決(3審)を受ける考えだ。このため相互関税政策の最終的な行方は連邦最高裁で決まる可能性が高い。トランプ大統領はこの日、ソーシャルメディアで「CITの判決は間違っていて、あまりにも政治的な判決」と主張した。トランプ政権が連邦最高裁に期待する理由は、6対3で保守優位構図であるからだ。
相互関税をめぐる政策の不確実性が高まり、世界通商秩序は混乱している。しかしトランプ政権は関税引き上げ基調に変わりはないという考えを明確にした。ナバロ大統領上級顧問(貿易・製造業担当)は放送のインタビューで「このことで政府が驚いたと考える人がいるのなら考え直すべき」と話した。続いて最長150日間、最大15%の関税が可能な貿易法122条を例に挙げながら「米通商代表部(USTR)が他の使用可能な手段をすぐ発表するだろう」と述べた。
不確実性が増幅する中でトランプ大統領とパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が29日に会ったが、政策金利引き下げをめぐる隔たりは狭まらなかった。今回の会談は2019年11月以来であり、トランプ政権2期目では初めてだ。この日、米ホワイトハウスでの会談後、レビット大統領報道官は「トランプ大統領がパウエル議長に対し、利下げをしないのは失敗だと考えると述べた」と明らかにした。
一方、FRBは「パウエル議長は通貨政策見通しに言及してはいないが、政策方向は全面的にデータと見通ししだいという点を強調した」とし「慎重かつ客観的、非政治的な分析に基づいて決定する」と伝えた。政策金利の決定は非政治的という点を強調しながら、トランプ大統領の圧力に動じないという立場を改めて確認したという解釈が出ている。
トランプ大統領とパウエル議長はこの日、直接会う前まで政策金利をめぐる「場外神経戦」をしていた。トランプ大統領は先月、パウエル議長に対して「Loser(敗北者)」「Mr.Too Late(あまりにも遅い人)」と非難するなど利下げを繰り返し主張してきた。そのたびにパウエル議長は無視したり、金利決定は経済指標に基づくという立場を表したりした。
トランプ大統領が1月に就任して以降、FRBは連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を3回連続で据え置き(4.35-4.5%)、一度も引き下げなかった。FRBが急がないのは経済の不確実性が高いからだ。今月のFOMC会議録によると、FRBは「貿易政策が物価上昇率と失業率を同時に高めるおそれがある」とし「経済の不確実性がさらに高まったため、政府の政策による効果が明確になるまで慎重に接近するのが適切だ」と判断した。
最近の米裁判所の判決で関税政策が揺らぎ、パウエル議長の金利決定も難しくなっている。米国の利下げが遅れる場合、韓国の金利決定も影響を受ける。韓国の政策金利は2.50%と、米国(4.25-4.5%)と金利差が2%まで広がり、追加引き下げの負担が大きくなっている。
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