被害者に与える賠償金問題も同じだ。弁済金の用意に困難はあるが、第三者弁済はすでにかなり進んだ。あれほど反対していた李春植(イ・チュンシク)さんと梁錦徳(ヤン・クムドク)さん側も第三者弁済を受け入れた。どうして彼らに心残りがないといえるだろうか。にもかかわらず、弁済金を受け入れて、これからは歴史和解を進展させなければならないという彼らの考えに思いを致すべきではないだろうか。あわせて訴訟を提起できなかったが救済を訴える多くの強制徴用被害者の念願もまた心に刻み込んでおかなくてはならないだろう。新たに発足する政府が深層の声に基づいて国民的合意を導出できず、表層の声に偏向して権力を行使することになれば過去の2つの政権の時のように難局に直面する可能性がある。
これに関連して幸いなことは民主党内でも立場変化が感知されているということだ。民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補の外交策士として活動している魏聖洛議員は先月27日、日本時事通信とのインタビューで「第三者弁済の補完が必要だ」とし「同時に歴史問題が現在や未来の協力を制約してはいけない」と強調した。
◇韓日関係進展させるには
では韓日協力を制約しないで国民感情を十分に反映できる補完策は何か。それは国民和合を成し遂げて韓日和解を進展させる方案でなければならず、日本の呼応を盛り込んだ方案でなければならないだろう。「文喜相(ムン・ヒサン)法案」を改めて考えてみよう。
2019年韓日葛藤が極限に達した時期、文喜相当時国会議長は国民和合と韓日和解のためにいわゆる「文喜相法案」を発議した。韓国と日本の企業と個人から自発的寄付金を用意して強制徴用被害者に判決金を支給しようというのが骨子だ。行政安全部傘下の日帝強制動員被害者支援財団(支援財団)が2020年に実施したアンケート調査で、傘下団体59カ所のうち89.8%(53カ所)が賛成するという意見を出した妙手だ。安倍晋三首相もこれを受け入れる意向を明らかにしたが、第20代国会終了とともに自動廃棄された。今その法案を再び取り出す時が来た。新政府がスタートすれば主要国家に特使を派遣するだろう。日本特使には文喜相法案を貫いている金振杓(キム・ジンピョ)前国会議長を推したい。安倍首相がそうしたように石破茂首相がこれを受け入れるなら韓日国交正常化60周年を記念する素晴らしいイベントになるだろう。
朴鴻圭(パク・ホンギュ)/高麗(コリョ)大学政治外交学科教授
【コラム】新政府の韓日関係、「文喜相案」の復活が答えだ(1)
これに関連して幸いなことは民主党内でも立場変化が感知されているということだ。民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補の外交策士として活動している魏聖洛議員は先月27日、日本時事通信とのインタビューで「第三者弁済の補完が必要だ」とし「同時に歴史問題が現在や未来の協力を制約してはいけない」と強調した。
◇韓日関係進展させるには
では韓日協力を制約しないで国民感情を十分に反映できる補完策は何か。それは国民和合を成し遂げて韓日和解を進展させる方案でなければならず、日本の呼応を盛り込んだ方案でなければならないだろう。「文喜相(ムン・ヒサン)法案」を改めて考えてみよう。
2019年韓日葛藤が極限に達した時期、文喜相当時国会議長は国民和合と韓日和解のためにいわゆる「文喜相法案」を発議した。韓国と日本の企業と個人から自発的寄付金を用意して強制徴用被害者に判決金を支給しようというのが骨子だ。行政安全部傘下の日帝強制動員被害者支援財団(支援財団)が2020年に実施したアンケート調査で、傘下団体59カ所のうち89.8%(53カ所)が賛成するという意見を出した妙手だ。安倍晋三首相もこれを受け入れる意向を明らかにしたが、第20代国会終了とともに自動廃棄された。今その法案を再び取り出す時が来た。新政府がスタートすれば主要国家に特使を派遣するだろう。日本特使には文喜相法案を貫いている金振杓(キム・ジンピョ)前国会議長を推したい。安倍首相がそうしたように石破茂首相がこれを受け入れるなら韓日国交正常化60周年を記念する素晴らしいイベントになるだろう。
朴鴻圭(パク・ホンギュ)/高麗(コリョ)大学政治外交学科教授
【コラム】新政府の韓日関係、「文喜相案」の復活が答えだ(1)
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