◇太平洋を渡ってきた「セルアメリカ」ショック…アジア証券市場が動揺

新韓銀行（韓国）のエコノミスト、ペク・ソクヒョン氏は「トランプ氏が大規模減税案を断念する可能性が低いため、財政拡大懸念は当面持続する可能性がある」とし「特に投資家が米国資産の比重を低くする『セル・アメリカ現象』が目立つ」と展望した。ゴールドマン・サックスによると、今年欧州株式上場指数ファンド（ＥＴＦ）の資金流入規模は３４０億ユーロで米国ＥＴＦの４倍に達する。


一方、米国発国債ショックに２２日アジア金融市場も動揺した。韓国取引所によると、この日ＫＯＳＰＩ（総合株価指数）終値は前日比１．２２％下落した２５９３．６７だった。ＫＯＳＰＩが２６００を下回ったのは９日（２５７７．２７）以降９営業日ぶりだ。外国人と機関投資家が６５００億ウォン（約６７６億円）以上の純売渡に動いた影響が大きかった。ＫＯＳＰＩの時価総額トップ圏の銘柄は一斉に赤信号がついた。時価総額１０位圏で輸出株である現代（ヒョンデ）自動車（－２．９８％）・起亜（－２．１９％）など自動車株が２％以上急落し、サムスン電子・ＳＫハイニックス（－１．８％）など半導体株の下落幅も大きかった。


特にこの日、人的分割を発表したサムスンバイオロジクス（－１．８２％）は取引中に一時８．１８％急騰したが、また下落に戻った。最大株主であるサムスン物産（－０．３６％）も序盤上昇幅をすべて返却して下落で取引を終えた。大信証券のイ・ギョンミン研究員は「国内証券市場の不振は米国の負債懸念と国債金利の急騰で昨夜米国市場の投資心理が萎縮した影響」としながら「取引中はずっと外国人と機関による同伴純売渡が進行した」とした。

日本の日経（－０．８４％）と台湾加権（－０．６１％）、香港ハンセン（－１．１９％）指数など、アジア指数も次々下落した。ただし、ドル安が本格化してアジアの通貨価値は高まった。ソウル外為市場で韓国ウォン相場の終値は前取引日に比べて５．９ウォン高となる１３８１．３ウォンだった。昨年１１月５日（１３７８．６ウォン）以来、最も高い。この日、円相場も１ドル＝１４３円台で円高傾向が強まった。


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