金正日(キム・ジョンイル)総書記が労働党に入った直後の1966年、父の金日成(キム・イルソン)主席、妹の金敬姫(キム・ギョンヒ)と並んで座った写真 [聯合ニュース]
世の中を支配するのは男性であり、その男性を支配するのは女性といわれたりもする。男児を好む北朝鮮の文化の中でも最高指導者の隣には常に女性が位置したという点はアイロニーだ。金日成(キム・イルソン)主席(1994年死去)は1971年の公式会議の席で「金聖愛(キム・ソンエ)同志の言葉は私の言葉と同じだ」と述べた。本妻の金正淑(キム・ジョンスク)が死去して再婚した当時の金聖愛女性同盟委員長の力が強まり、後継者争いの真っ最中だった当時、金聖愛は本人が産んだ息子(平一、英一)を後押ししながら影響力を及ぼした。しかし崔賢(チェ・ヒョン)、呉振宇(オ・ジンウ)など金日成・金正淑と共に抗日武装闘争をしたパルチザンが金聖愛勢力を牽制し、金日成に対する忠誠心を「誇示」した金正日(キム・ジョンイル)が後継者となり、金日成の夫婦政治は中断した。「後継者は首領の地位と役割が同じ」という北朝鮮の後継者論に基づき、後継者の金正日が金日成の権力パートナーになったということだ。1997年に韓国に亡命した黄長燁(ファン・ジャンヨプ)元労働党書記は生前、「北朝鮮は(金正日が後継者になった)74年から94年の金日成死去まで金日成・金正日父子の共同政権だった」と回顧した。
【コラム】金日成の父子政治、金正日・金正恩の兄妹政治…キム・ジュエの役割は(2)
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