ロシア軍に所属しウクライナ戦で戦死したCIAのジュリアーネ・ガリーナ副局長の息子のマイケル・グロス氏[フコンタクテ キャプチャー]
英ガーディアンなどによると、CIAのジュリアーネ・ガリーナ副局長(デジタル革新担当)の息子マイケル・アレクサンダー・グロス氏がロシア軍に志願入隊した後、昨年4月にウクライナ東部で戦死したとロシアの独立メディアが報道した。
マイケル氏は2023年9月に志願してロシア軍に入隊し、ネパール出身の他の兵士らと3カ月間の訓練を受けた後、同年12月に最前方突撃部隊の一員としてウクライナ東部戦線に投入された。その後昨年4月4日にウクライナ戦争最大の激戦地であるバフムトに近いソレダル地域で砲撃を受け出血多量で死亡した。21歳だった。
生前の彼はロシア版フェイスブックの「フコンタクテ」を通じ、自らを「多極化された世界の支持者」と称して「私は家から逃げ、世界を旅行した。私はファシズムを嫌悪し祖国を愛する」と明らかにした。アカウントにはロシアとパレスチナの国旗が並んで掲示されていた。
マイケル氏は大学で男女平等と環境保護デモなどを先導していたことがわかった。左翼系環境団体「レインボーファミリー」に加入したりもした彼は、2023年に大地震で多くの人命被害が発生したトルコのハタ地域で救護活動をしてロシアに渡ったという。
マイケル氏の知人は、彼がイスラエルのガザ戦争を支援する米国に憤怒してロシア行きを考え始めたとし、「彼は米国と戦争をすることを望んだ。だが私は彼が陰謀説の動画に大きな影響を受けたと考える」と話した。
ロシア入国の事実は知っていたがウクライナ戦争参戦の事実は知らなかったマイケル氏の両親は同年6月に米国務省を通じ息子の死を伝えられ大きな衝撃を受けたという。
イラク戦争参戦勇士でもあるマイケル氏の父は、息子が精神疾患を患っており、17歳から国家安全保障の専門家である両親が共有する価値に逆らう姿勢を見せていたと打ち明けた。
マイケル氏の両親は昨年12月に息子の葬儀を行ったが、死亡広告には「東欧」で死去したとだけ明らかにし、ロシアとウクライナには直接的な言及はなかった。
CIAはこの日声明を通じ、「CIAはマイケル氏の死を国家安全保障問題ではなく家族の個人史と見なす。CIAの家族は彼らが迎えた喪失に深い悲しみを感じる」と明らかにした。
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