米国輸出用車両を生産するゼネラルモーターズ(GM)のメキシコ工場全景。[写真 ロイター=聯合ニュース]
トランプ大統領は14日、ホワイトハウスで記者らと会い「彼ら(米国の自動車メーカー)はカナダとメキシコで生産された部品をこちら(米国)で作るために(生産施設を)転換している。彼らには時間がもう少し必要だ」と話した。関税で米国の自動車メーカーの負担が大きくなったため免税カードを検討するというだ。
トランプ政権は2日、自動車部品150品目を関税賦課対象として発表した。エンジン、電気モーター、車載用リチウムイオンバッテリーなど駆動系統から、車軸、運転台、タイヤなどステアリング系統までほとんどすべての部品が含まれた。
ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、ステランティスの米自動車大手3社は米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)によりメキシコとカナダで作った部品を無関税で輸入し米国で組み立ててきた。米商務省によると昨年の米国の自動車部品輸入額のうちメキシコが40%、カナダが10%で全体の半分を占めた。
ブルームバーグは14日、「S&Pグローバルは自動車部品関税施行時にフォードやGMなど12の自動車メーカーの格付けを下方修正するだろう。フォードなどは関税施行時には数十億ドルのコスト上昇と労働者解雇が懸念されるとしてロビー活動を繰り広げた」と報道した。
韓国貿易協会国際貿易通商研究院のチャン・サンシク院長は「米国内の前後方供給網が全く準備されておらず、関税で米国の自動車メーカーまで影響を受ける状況。(トランプ大統領が)米国での生産を増やそうとする企業の短期衝撃を緩和しなければならないと判断したのだろう」と診断した。
自動車業界の関心は免税範囲だ。メキシコに進出した韓国の自動車部品メーカーも期待をかけている。現在メキシコには現代モービス(モジュール、ランプ)、現代ウィア(エンジン)、現代トランシス(変速機)、ハンオンシステム(エアコン)、HL万都(ブレーキ、ショクアブソーバー)、瑞延理化(内外装材)、星宇ハイテク(バンパー)、世宗工業(排気システム)など14社が進出している。
ただ韓国に輸出する部品まで免税対象になるかは未知数だ。昨年自動車部品の対米輸出額は室内部品が14億5200万ドル、ギアボックスが11億2100万ドル、駆動車軸が8億6500万ドル、エンジンが6億4700万ドルの順だった。韓国自動車研究院のイ・ハング諮問委員は「米国の自動車メーカーに直接的打撃を与えるメキシコ・カナダ製部品に対する一時的関税猶予だけ適用される可能性が大きい」と予想する。
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