25日のヨルダン戦で悔しがる韓国代表の孫興慜(ソン・フンミン) キム・ジョンホ記者
洪明甫(ホン・ミョンボ)監督(56)が率いるサッカー韓国代表は2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア3次予選8試合を終えて4勝4分けだ。無敗と1位を維持しているが、ホームでの4試合で1勝(3分け)しかできずファンを失望させた。種目を問わずホームでの試合はファンの応援を受ける環境であり絶対的に有利だが、「洪明甫号」はホームで苦戦が続いている。
主将の孫興慜(ソン・フンミン、トッテナム)は劣悪な芝の状態が原因だとして発言に踏み切った。「ホームでの試合は最高の環境でプレーしなければいけないのに、グラウンド状態が改善されず残念だ」とし「サッカーは小さなディテールで勝ち点1(引き分け)か3(勝利)かが分かれるスポーツ」と語った。この2連戦で李康仁(イ・ガンイン、パリ・サンジェルマン)を含むサッカー代表の主軸3選手がグラウンドの状態の直接・間接的な影響で負傷して外れた。
ただ、オーマン戦が行われた高陽(コヤン)総合運動場の芝と比較して水原(スウォン)W杯競技場の芝は相対的に良好だった。薛永佑(ソル・ヨンウ、ズベズダ)は「(水原の)芝は過去の試合に比べると良かった。相手も同じ条件でプレーしているので言い訳にしたくない」と語った。オマーンとヨルダンの選手はAマッチ期間がイスラム教のラマダン(断食月)と重なって体力的に厳しかった。
韓国代表メンバーのうち欧州と中東でプレーする海外組は65%(28人のうち18人)にのぼる。この海外組は国内でAマッチをするたびに長距離移動と時差の問題に苦しむ。孫興慜は「遠くから来た選手たちが時差に適応もできずバスの中で眠る姿を見ると、ありがたく感じると同時に気の毒に思う」と語った。洪明甫監督はAマッチのホーム試合の相次ぐ不振の原因について「負担感」と「欧州組の長距離移動」に言及しながら「正確な理由は把握できない」と話した。
サッカー界の一部は柔軟性が落ちる洪監督の戦術に不振の原因があるとみている。韓国は今月のホーム2連戦ともに先制ゴールを入れながら、追加のゴールがなく同点を許した。
DF陣は相手のドリブル突破をファウルで防がず「坊ちゃん守備」をするという批判を受けた。また後半の交代カードとして活用した2人のストライカー、呉世勲(オ・セフン、町田ゼルビア)と呉賢揆(オ・ヒョンギュ、ヘンク)は投入時点と役割ともに効率性が落ちたという指摘だ。
ひとまず韓国のW杯本大会進出の可能性はかなり高い。2試合を残した状況で2位のヨルダン、3位のイラクにそれぞれ勝ち点3、4の差でリードしているからだ。6月に行われる3次予選、イラクとのアウェー戦で引き分け以上なら組1・2位に与えられる本大会行きチケットを手にする。イラクに敗れても6月10日のクウェートとの最終戦で引き分ければよい。
しかしこうした状況に満足してはいけない。26日に同組のパレスチナが97分の劇場ゴールでイラクに2-1で逆転勝ちしたのが韓国代表には天佑神助となった。この日、パレスチナに勝てば韓国を勝ち点1の差で追撃できたイラクはヘスス・カサス監督を更迭する予定だ。
一方、中国はオーストラリアに0-2で敗れてC組最下位(2勝6敗)に落ち、W杯本大会の夢がさらに遠ざかった。韓国代表の監督を務めたアラブ首長国連邦(UAE)のパウロ・ベント監督(ポルトガル)監督は北朝鮮に2-1で勝利しながらもA組3位(4勝3敗1分け)で電撃的に更迭された。最下位(6敗2分け)の北朝鮮は脱落が決まった。
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