慶尚南道山清郡(キョンサンナムド・サンチョングン)で21日に発生した山火事鎮火作業が3日間続いている中、23日、矢川面(シチョンミョン)でヘリが水を撒いて鎮火している。ソン・ポングン記者。
慶尚北道(キョンサンプクト)義城の山火事現場を5日間見守っている山林庁のキム・ソングン報道官は26日、中央(チュンアン)日報にこのように述べた。気象庁によると、同日午後、慶尚北道北部地方は瞬間最大秒速10メートルを超える強風が吹いた。前日、強い風を起こした低気圧が東に退き、前日よりは弱まったが、雨風をもたらす新しい低気圧が韓半島(朝鮮半島)北部に接近しており、風は次第に激しくなるものと予想される。
気象庁のウ・ジンギュ通報官は「南部には強い高気圧が持ちこたえているが、北部に低気圧が流入する度に気圧差が大きくなり強風が吹く」と説明した。前日、慶尚北道安東(アンドン)は瞬間最大風速が秒速26.7メートルまで上がった。中型台風の中心風速の水準だ。
緑色連合のソ・ジェチョル専門委員は「25年間にわたり山火事現場を調査しているが、昨日内陸で体が揺れるほどの強い風は初めてだった」として「炎に包まれた松ぼっくりがこの風に乗り、昨日40キロを3時間で飛んで安東から盈徳(ヨンドク)に山火事を移したとみられる」と現地状況を伝えた。
嶺南圏を襲った今回の山火事には気候変動の影がちらつく。特に、山火事拡大の主犯である強風が夏のように熱い昼の気温の影響を受けている。気象庁によると、「南高北低」(南の高気圧・北の低気圧)気圧計によって西風が吹く状況で、日中の気温が高く上がる地域で強い風が現れている。内陸の急激な気温上昇は、海との気温差を大きくし、強風を起こしている。
国内の気温は数十年間着実に上昇した。気象庁の観測記録を分析してみると、過去10年間(2015~2024年)3月の全国平均最高気温は13.9度で、30年前(1985~1994年)平均の11.4度より21%ほど上がった。国立山林科学院のクォン・チュングン研究士は「特に、内陸の春季気温が大きく上昇し、相対湿度は減少し、風の強さは強くなった」として「このような変化が東海岸だけでなく、内陸でも大型山火事を発生させることができる環境を作った」と伝えた。
相対湿度とは、大気が含む水蒸気量の最大値に比べた現在の水蒸気量を意味する。大気は気温が上がるほど水蒸気を含む器も大きくなるため、相対湿度は小さくなる。地表面が乾燥するという意味だ。また、内陸の気温が上がれば内陸の空気が上昇するため、海から内陸の空席に空気が移動し、風が強くなる。
キム・ソングン報道官は「この間、韓国の大型山火事は主に襄杆之風〔襄陽(ヤンヤン)と杆城(カンソン)の間に吹く局地敵強風〕が吹く4月に東海岸で発生したが、最近数年間に大型山火事が内陸に同時多発的に発生する傾向が現れている」と話した。
気候変動による山火事の大型化は、世界各地で報告されている。先月26日、岩手県で発生した大型山火事は、日本の東側の海の海水温度が平年比3度ほど上昇し、乾燥して強い風が現れた影響と分析される。今年1月、史上最大の財産被害〔最大237兆ウォン(約24億3000万円)〕を出した米LAの山火事は、雨季の冬季にも干ばつが続いたため、山火事が1カ月間収まらなかった。
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