慶尚南道山清(キョンサンナムド・サンチョン)で発生した山火事が河東郡玉宗面(ハドングン・オクジョンミョン)の一部に広がり、慶尚南道記念物である「河東斗陽里(トゥヤンリ)イチョウ」の相当部分が燃えたことが23日確認された。[写真 河東郡]
23日、国家遺産庁と慶尚南道河東郡(キョンサンナムド・ハドングン)によると、山清(サンチョン)で発生した山火事が河東玉宗面(ハドングン・オクジョンミョン)の一部に広がり、慶尚南道記念物である「河東斗陽里(トゥヤンリ)イチョウ」が一部燃えた。河東郡側が提供した写真を見ると、枝の相当数が折れて火に焼けてなくなった。具体的な被害状況はさらに調査が必要な状況。
斗陽里イチョウの高さは27メートル、周りは9.3メートルで、樹齢は900年程度とみられる。韓国国家遺産庁の国家遺産ポータルによると、この木は高麗時代の姜民瞻(カン・ミンチョム)将軍(963~1021)が植えたものだと伝えられている。姜民瞻将軍は1018年契丹の高麗侵攻当時、姜邯賛(カン・ガムチャン)将軍の部下として出場し、敵軍を大破するのに大きな功績を立てた。村の人たちが神聖視してきた木で、1983年に慶尚南道記念物に指定された。
河東で姜民瞻将軍の遺影を祀って祭祀を行う祠堂「斗芳斎(トゥバンジェ)」も付属建物2棟が全焼した。ただ、慶尚南道文化遺産資料に指定された建物圏域は被害がない。
江原道(カンウォンド)では旌善(チョンソン)で発生した山火事により、国家指定名勝「白雲山漆足嶺(ペグンサン・チルジョンニョン)」の指定区域の一部(0.5ヘクタール)が焼失した。ここは東江(トンガン)の素晴らしい景観を眺められる名勝地だ。現在、火災は鎮火された。
災難安全状況室を稼動中の国家遺産庁は、今回の山火事によって23日午後5時まで国家遺産(周辺を含む)の被害が計3件(慶尚南道2件、江原1件)だと発表した。また「山火事被害憂慮対象に対しては緊急措置をとり、被害を受けた国家遺産の救急復旧計画を立てる一方、緊急補修費支援を検討する」と明らかにした。
一方、この日午後4時3分ごろ、天然記念物である蔚山蔚州郡目島(ウルサン・ウルジュグン・モクド)で火災が発生し、200平方メートルほどが燃えた。火は約1時間50分で人命被害なく鎮火した。消防当局は釣り客の目撃者などを相手に火災の原因を調べる予定だ。蔚州目島の常緑樹林は、大規模な椿群落が魅力的な森で、1962年に天然記念物に指定された。
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