17日に口蹄疫が発生した務安郡(ムアングン)のある韓牛農場周辺に設置された出入り統制案内板。ファン・ヒギュ記者
20日、農林畜産食品部によると、13日に全羅南道霊岩(チョルラナムド・ヨンアム)で初の口蹄疫通報後、1週間で全羅南道地域で計12件の口蹄疫確定が発生した。最も最近口蹄疫が発生した2023年の感染事例が計11件であり、2019年3件、2018年2件だったことを考慮すると、拡散の勢いが速い。口蹄疫は蹄が二つに分かれる牛・山羊・豚など偶蹄類の動物がかかるウイルス性感染病だ。最初の発生農家から約18キロ離れた農家で確診されたことから、ウイルスはすでに広い地域に広がっている可能性がある。
前日の19日には、忠清南道天安市(チュンチョンナムド・チョナンシ)と世宗市(セジョンシ)にある産卵鶏農場(各8万・6万5000匹飼育)からH5型AI抗原が検出され、殺処分など緊急防疫に入った。高病原性AIは通常、冬場に多く発生するが、最近は3月にも発生し続けている。今回の冬季、家禽農場で高病原性AIは37件発生した。昨年の冬季31件より多い規模だ。
16日には京畿道楊州(キョンギド・ヤンジュ)の養豚農場(約6000羽飼育)で今年3回目のASFが発生した。ASFは2020年2件から昨年11件へと、最近毎年増加傾向にある。今年も春の天気が暖かくなると、野生イノシシの活動が増え、ASFを移す可能性がある。最近、1種感染病から2種に調整されたランピースキン病も、今回の冬季19件の発生事例があった。主に蚊・ダニ・ハエなど昆虫を通じて牛に感染される病気だ。
現在まで牛・豚・鶏肉の需給は安定している。しかし、感染病がさらに拡散する状況が深刻になる場合、殺処分が増加し、畜産物の物価上昇を圧迫する要因として働く可能性がある。
相次ぐ非常状況に畜産農家だけでなく防疫人材の負担は続いている。特に、全国の家畜防疫の責任を負う獣医職公務員は、2024年基準で定員1063人に及ばない762人(71.6%)が働いている。防疫人材が不足すると、全羅北道自治道は退職公務員の獣医を民間防疫支援団に投入することにした。ペット産業の急成長により、獣医が公職より稼ぎの良い動物病院の開業を選択する場合が多くなった影響だ。
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