ヒューマノイドロボット。[中央フォト]
報道によると、中国ヒューマノイドロボットスタートアップAGIBOT(智元ロボティクス)は前日、高さ1.3メートル、重さ33.8キロの新製品「Lingxi X2」(以下、X2)プロトタイプを発表した。
彭志輝・共同創業者兼最高技術責任者が公開した映像には、X2が歩行、駆け足、回転、ダンスだけでなく、地下駐車場のようなところで自転車に乗る姿があった。
X2はスクーターや電動式移動装置ホバーボードの上でも均衡を維持し、従来のヒューマノイドロボットより優れた柔軟性を備えているという評価を受けた。
このロボットはテキストのほか音声、イメージ、映像など多様なデータを分析して処理する人工知能(AI)モデル、マルチモーダル大規模言語モデル(LMM)を基盤に人間との交感能力も優れているのが特徴だ。
映像で彭志輝氏がスマートフォンを見せながら「いま何時ですか」と尋ねると、X2は「今は朝の5時42分」と答えた。
また右手と左手にそれぞれ牛乳と飲料の瓶を持った彭志輝氏が「眠れないが、どの飲み物を飲むべきか」と質問すると、X2は「睡眠を助ける牛乳1杯を勧める」と答えた。
このロボットは人の表情や語調を分析して感情状態を評価し、これに適した反応を提供できると、会社側は説明した。
AGIBOTの関係者は「教育および医療のような分野で警備、ケア、清掃の役割など日常生活のさまざまな分野でアプリケーションを拡張できる」と明らかにした。
一方、中国電気自動車製造企業間のヒューマノイドロボット開発競争も加熱している。
小鵬汽車はヒューマノイドロボットに長期的に最大1000億元(2兆円)を投資する計画だと、ロイター通信が中国国営メディアを引用して伝えた。
小鵬の何小鵬・最高経営責任者(CEO)は10日、「5年間ヒューマノイドロボットを開発してきたが、今後20年間さらに事業を継続する」とし「追加で500億元、多ければ1000億元を投入する可能性がある」と話した。
2020年からヒューマノイドロボット開発に着手してきた小鵬は昨年11月、テスラの人型ロボット「Optimus」に対応する「Iron」を公開した。
これに先立ちBYDの王伝福会長も昨年末、ロボット工学とAIに1000億元を投資する計画を明らかにした。広州自動車グループ(GAC)は3カ月前、知能型ヒューマノイドロボット「GoMate」を発表した。
昨年、中国上海で開催された「世界AI大会」で発表された報告書によると、中国ヒューマノイドロボット市場規模は2035年までに3000億元に達すると見込まれる。
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