金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長
北朝鮮朝鮮中央通信は金正恩委員長が「重要造船所の艦船建造事業」を現地で指導したとし、「党第8回大会の決定に基づき推進されている核動力戦略誘導弾潜水艦建造実態も現地で把握した」と8日報じた。現地指導の時期と場所は明らかにしなかったが、咸鏡南道の新浦(シンポ)造船所と推定される。
核動力は核推進を、戦略誘導弾は核弾頭搭載が可能な弾道ミサイルを意味するという点で、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を備えた原子力潜水艦(SSBN)を建造しているという主張とみられる。
金正恩委員長が2021年1月の第8回労働党大会で「新しい原子力潜水艦設計研究が終わり、最終審査段階にある」と発表して注目された北朝鮮の原子力潜水艦と関連して実体が一部でも表れたのは初めてだ。
特に目を引くのは写真の中の潜水艦の大きさだ。金正恩委員長のそばに潜水艦を支えるレールの車輪が対で少なくとも14個捕捉され、5000トン級以上の大きさと推定される。これが事実なら3000トン級ディーゼル潜水艦の金君玉(キム・グンオク)英雄艦に比べてはるかに大きく、6000トン級以上の米ロサンゼルス級(SSN)に匹敵する。
金正恩委員長が原子力潜水艦の建造現場を公開した時点も意味深長だ。軍当局がすでに昨年10月、「原子力潜水艦とみられる艦艇の初期建造段階が捕捉された」と確認したからだ。
金正恩委員長がウクライナ戦争終戦前にロシアから原子力潜水艦関連の技術を受けるという意志を表したという分析もそれで出てくる。先月の大規模な2次派兵もこれを念頭に置いているということだ。トランプ政権に入って初めて実施される上半期の韓米連合演習「フリーダムシールド(自由の盾、10-20日)」に不満を表しながら本格的に威嚇する側面もあるとみられる。軍関係者は「遠距離作戦能力を持つ原子力潜水艦は米本土に対する脅威も象徴する」と話した。
ただ、原子力潜水艦の核心である小型一体型原子炉技術を北朝鮮が確保した可能性には懐疑的な見方が多い。高温・高圧に耐える特殊鋼、配管などを開発する技術は短期間で習得するのは難しいからだ。軍関係者は「北が秘密裏に小型原子炉の試験を進めながらロシアの技術支援を受ける可能性も排除できない」とし「さまざまな可能性を開いて動向を注視している」と話した。
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