「NATOの最後の日々を見ているようで心配になる」
北大西洋条約機構(NATO)元最高司令官のジェームズ・スタブリディス氏が3日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に話した言葉だ。米海軍提督出身で2009~2013年NATO最高司令官を務めたスタブリディス氏は「私の長年の軍経歴で(大西洋同盟が)このように大きく不安定になるところは見たことがない」と懸念した。
米国と欧州の集団安保体制であるNATOが危機論に包まれた。ドナルド・トランプ大統領のロシア密着の歩みでNATOの存在基盤自体が揺らいでいるためだ。
NATOは第2次世界大戦が終わった4年後の1949年、米国とカナダ、欧州国家が集まって作った集団安保体制だ。核心の目標はロシアの前身である旧ソ連勢力の拡散阻止だ。だが、NATOを主導してきた米国がトランプ政府スタート以降、過去76年間NATOが最大脅威とみなしてきたロシアと急速に近づいている。ロシアに対する集団防衛というNATOの基本前提自体が根幹から揺さぶられることになった格好だ。
特に先月28日、ワシントンで起きた「鉱物協定ノーディール」事件以降、トランプ大統領がウクライナに軍事支援を中断することにした事件はこのような懸念に油を注いだ。WSJは「トランプ大統領が安全保障を要求するウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の要求を『あなたにはカードがない』と言って一蹴し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の肩を持ち、NATO同盟に深刻な被害をもたらした」と評価した。
前日トランプ大統領が英国のキア・スターマー首相との共同記者会見で、集団防衛条項と呼ばれるNATO条約第5条に対して「支持する」という立場を表明したが、ノーディール事件以降、欧州では疑念が深まる一方だ。
実際にトランプ大統領は欧州に対する否定的認識を表わしている。先月26日、欧州連合(EU)製品に25%の関税賦課を公言して「EUは米国を貪り食ってできた組織」と話した。トランプ大統領の最側近でテスラ(Tesla)のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)も、最近米国がNATOと国連から手を引くべきだというX(旧ツイッター)掲示物に「同意する」というコメントを載せた。
これに対して欧州も自己安全保障構築案を苦悩中だが、突然の一人立ちは難しいのが現実だ。NATOが発足後76年間、戦力の相当部分を米国に頼ってきたためだ。WSJは「欧州は現代戦を可能にするシステムと装備が不足している」とし「米国が永らく該当システムを統制することを求め、これに対して欧州には関連の力量がない状態」と指摘した。
北大西洋条約機構(NATO)元最高司令官のジェームズ・スタブリディス氏が3日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に話した言葉だ。米海軍提督出身で2009~2013年NATO最高司令官を務めたスタブリディス氏は「私の長年の軍経歴で(大西洋同盟が)このように大きく不安定になるところは見たことがない」と懸念した。
米国と欧州の集団安保体制であるNATOが危機論に包まれた。ドナルド・トランプ大統領のロシア密着の歩みでNATOの存在基盤自体が揺らいでいるためだ。
NATOは第2次世界大戦が終わった4年後の1949年、米国とカナダ、欧州国家が集まって作った集団安保体制だ。核心の目標はロシアの前身である旧ソ連勢力の拡散阻止だ。だが、NATOを主導してきた米国がトランプ政府スタート以降、過去76年間NATOが最大脅威とみなしてきたロシアと急速に近づいている。ロシアに対する集団防衛というNATOの基本前提自体が根幹から揺さぶられることになった格好だ。
特に先月28日、ワシントンで起きた「鉱物協定ノーディール」事件以降、トランプ大統領がウクライナに軍事支援を中断することにした事件はこのような懸念に油を注いだ。WSJは「トランプ大統領が安全保障を要求するウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の要求を『あなたにはカードがない』と言って一蹴し、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の肩を持ち、NATO同盟に深刻な被害をもたらした」と評価した。
前日トランプ大統領が英国のキア・スターマー首相との共同記者会見で、集団防衛条項と呼ばれるNATO条約第5条に対して「支持する」という立場を表明したが、ノーディール事件以降、欧州では疑念が深まる一方だ。
実際にトランプ大統領は欧州に対する否定的認識を表わしている。先月26日、欧州連合(EU)製品に25%の関税賦課を公言して「EUは米国を貪り食ってできた組織」と話した。トランプ大統領の最側近でテスラ(Tesla)のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)も、最近米国がNATOと国連から手を引くべきだというX(旧ツイッター)掲示物に「同意する」というコメントを載せた。
これに対して欧州も自己安全保障構築案を苦悩中だが、突然の一人立ちは難しいのが現実だ。NATOが発足後76年間、戦力の相当部分を米国に頼ってきたためだ。WSJは「欧州は現代戦を可能にするシステムと装備が不足している」とし「米国が永らく該当システムを統制することを求め、これに対して欧州には関連の力量がない状態」と指摘した。
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