イスラエルの国旗
「地獄計画」という作戦名の下、電気や水道の供給を遮断し、ガザ地区北部の住民たちを南部に移動させる内容が骨子だ。これは2日にイスラエルが救護品搬入を中断した措置からもう一段階進んだ措置だ。
この日、「ワラ」など現地メディアはイスラエルのカッツ・イスラエル国防長官がイスラエル国防軍にガザ地区の戦闘復帰準備を指示したとも伝えた。一部ではハマスに対して圧倒的武力使用を支持してきた新任参謀総長のエヤル・ザミール氏の就任(6日)も重なり、イスラエルの軍事作戦がさらに強硬になる可能性が提起されている。これに対抗してハマスも戦時体制に転換して人質抑留を強化し、不発弾から爆薬を抽出するなど戦闘準備に突入したとカタールメディア「アル・アラビ・アル・ジャディード」が伝えた。
両側が交戦再開への準備に熱を上げる中で膠着状態に陥ったガザ地区停戦延長交渉の見通しも暗くなった。両側が1月に合意した42日間の1段階停戦は1日に満了したが、イスラエルとハマス間の2段階交渉は両側の見解の相違で開始すらできずにいる。イスラエルはガザ地区救護品搬入を遮断し、1段階を42日間延長する案を受け入れるよう迫る立場だが、ハマスは人質の全員釈放とイスラエル国防軍の完全撤退を含む2段階の履行を主張して対抗している。米国のスティーブ・ウィトコフ中東担当特使は1段階停戦延長に合意すればハマスが直ちに残りの人質半分を、永久終戦に合意すれば残りを釈放する方便を提示したが両側がこれを受け入れなかった。
こうした中、この日ガザ地区最南端の都市ラファでイスラエル国防軍のドローン攻撃が敢行されて中東には再び戦雲が漂っている。今回のドローン攻撃でパレスチナ人2人が死亡し、3人が負傷したとロイター通信が伝えた。また、同日南部ハーン・ユーニスでもイスラエル国防軍の砲撃と銃撃が発生したと外信は伝えた。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はこの日の議会演説で、ハマスに対して「人質を解放しなければ想像できない結果を招くだろう」と警告した。カッツ国防長官も声明を出して「ガザの扉は閉められ、地獄の扉が開くだろう」としながら「戦いに戻り、彼ら(ハマス)がこれまで決して相対したことのない兵力と方法で対抗するだろう」と強硬対応を示唆した。
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