高麗ツアーの関係者が羅先(ラソン)を通じて北朝鮮に入国しながらパスポートに受けた入国印 [SNS キャプチャー]
これと関連し、パスポート(旅券)に北朝鮮訪問記録が残る場合、米国など他国への旅行に影響を及ぼすことが懸念されると、ラジオ・フリー・アジア(RFA)が22日報じた。
北朝鮮専門旅行会社の高麗ツアーは20日、別途の公示で「北朝鮮旅行が米国ビザ免除プログラム(VWP)に及ぼす影響」について説明した。
高麗ツアーによると、外国人が北朝鮮を訪問する場合、一般的に事前にビザ(査証)発給を受けなければならないが、現在外国人対象観光が再開された羅先(ラソン)経済特区旅行の場合、ビザなく当局の入国承認後にパスポートにスタンプが押される。これは結局、パスポートに北朝鮮訪問記録が残るということだ。
通常、別の入国ビザ書類に出入国印が押されるが、自国に北朝鮮大使館がある場合は直接訪問してパスポート一面の大きさのビザステッカーを受け、パスポートに付着することもできると伝えた。
ロシアのビザ代行業者のセルゲエフ専務は21日、RFAに「単に北朝鮮を訪問したという理由だけでビザが拒否されることはない」としながらも「大使館が申請書を検討した後、ビザを発行するすべての国家では問題になる余地がある」と話した。
セルゲエフ氏は特にロシア人の場合、米国、英国、カナダ、オーストラリア、シンガポール、中国、欧州シェンゲン協定国27カ国などがこれに該当し、北朝鮮は一般的な観光地として広く知られているところではないため、該当国で追加の調査を受けることがあると説明した。
実際、米国税関・国境警備局(CBP)は「関連法に基づき、2011年3月1日以降に北朝鮮を訪問また滞在した記録がある場合、ビザ免除プログラム対象国籍者は例外(waiver)承認を受けない限り電子旅行許可制(ESTA)申請が不可能」と明示している。
ビザ免除プログラム加入国の国民が軍服務または政府公式業務遂行の一環として北朝鮮を訪問した場合には例外的にESTA申請が可能になるが、一般的な訪問者には適用されないということだ。この場合、米国訪問を望む旅行者は必ず米国大使館でインタビューを受けて別の観光ビザ(B1、B2)の発給を受けなければいけない。
セルゲエフ氏は「単に平壌(ピョンヤン)でビールを飲んで写真を撮ったという理由で米国訪問計画に影響を受けることを避け、北朝鮮訪問事実を隠そうとする人たちがいるかもしれない」と話した。
しかし「ビザ申請書や入国審査過程で北朝鮮訪問事実を隠して嘘をつく場合、むしろビザ発給および入国が拒否される可能性が高い」とし、不必要な問題を避けるためには正直に情報を提供することが最も重要だと助言した。
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