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米副大統領「ゼレンスキー氏、トランプ氏を攻撃するな」米ロ密着、欧州と対立

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

ウクライナのゼレンスキー大統領。[テレグラム動画 キャプチャー]

米国のJ・D・バンス副大統領がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に対して「ドナルド・トランプ大統領を攻撃するな」と警告した。バンス氏はわずか数日前まで「ウクライナへの米軍派遣選択肢は有効だ」とし、トランプ政府要人の中で最もウクライナに友好的な立場を取っていた。だが、トランプ氏とゼレンスキー氏が衝突するとバンス氏までゼレンスキー氏を公開的に批判し始めた。反面、同日欧州主要各国首脳は一斉にゼレンスキー氏を援護した。ウクライナ戦争を巡り、米国・ロシアと欧州・ウクライナがそれぞれ密着して対立する様相が明確になってきている。

19日(現地時間)、バンス氏は英国デイリー・メールのインタビューで「(ゼレンスキー氏は)トランプ氏を非難したことを後悔することになるだろう」としながら「トランプ氏に対する公開的な非難はかえって逆効果を呼ぶことになる」と話した。続いて「ゼレンスキー氏がメディアを通じてトランプ氏のことを悪く言うやり方でトランプ氏の考えを変えることができると思うのは、トランプ氏を知るすべての人々がすでに知っている通り、トランプ政府を相手にするひどいやり方」と付け加えた。米国とロシアがウクライナ終戦交渉を推進する渦中で、トランプ氏の気分を害してゼレンスキー氏にとって得になることがないという意味に取ることができる。

バンス氏の今回のインタビューはゼレンスキー氏がこの日自国の放送で「トランプ氏は偽情報の空間に生きている」と反撃した直後に行われた。ウクライナ終戦交渉のために18日、米国とロシアが初の高官会談を行って以降、トランプ氏とゼレンスキー氏は公開的な舌戦を繰り広げている。ウクライナが交渉から排除されたことに不満を表出するとトランプ氏は「ゼレンスキー氏の支持率は4%」と非難した。


これに対してゼレンスキー氏が翌日「(トランプ氏は)ロシア発の偽情報を信じている」と批判すると、トランプ氏はゼレンスキー氏に対して「選挙を行わなかった独裁者」と言って攻撃程度を高めた。トランプ氏の猛非難にロシアは喜んだ。クレムリン宮のドミトリー・ペスコフ報道官はこの日の記者会見で「議論の余地のない事実」としながら同調した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の側近であるロシア国家安全保障会議のドミトリー・メドベージェフ副議長もX(旧ツイッター)に「ドナルド・トランプ氏の話が200%正しい」と記し、ロシア下院(国家ドゥーマ)のレオニード・スルツキー国際問題委員長はRIAノーボスチ通信に「トランプ氏がウクライナの状況を適切に認識して政治指導者を評価しているようだ」と称賛した。

だが、欧州は一つになってゼレンスキー氏側に立った。この日、英国のキア・スターマー首相は「ゼレンスキー氏は民主的に選出されたウクライナの指導者」としてトランプ氏の主張に反論した。ドイツのオーラフ・ショルツ首相も「ゼレンスキー氏の民主的正統性を否定するのは一言で誤っていて危険なこと」と指摘した。フランスのエマニュエル・マクロン大統領は「フランスと(欧州)同盟国はウクライナ側に立っている」と強調した。

米国内でもトランプ氏の「ゼレンスキーバッシング」を懸念する声が出ている。

米政治専門メディア「ポリティコ(Politico)」などによると、民主党のチャック・シューマー上院院内代表は「米大統領がプーチン氏のようなごろつきの肩入れをするところを見るのはおぞましいことだ」と批判した。共和党所属であるジョン・ケネディ上院議員も「戦争はプーチンが始めた」とし「苦い経験を通じて、プーチン氏はチンピラだと思う」とした。

CNNは「トランプ氏とゼレンスキー氏の衝突が激化したところで、結局勝者はプーチン一人」と指摘した。

トランプ氏がこのようにプーチン氏には何も言わずゼレンスキー氏だけを攻撃する理由については、第一に執権第1期からプーチン氏と親しかったからという解釈がある。また、ウクライナから鉱物資源など支援の見返りを受け取ろうとする圧迫性の言動であるとの分析もある。ワシントン・ポスト(WP)は「トランプ氏がウクライナ終戦という目標達成に向かって手段と方法を選んでいない可能性がある」と診断した。早急にウクライナ戦争を終結に持ち込むために意図的にゼレンスキー氏を蔑んでいるという意味だ。



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