HD現代重工業が建造したLNG運搬船。[写真 HD韓国造船海洋]
慶尚南道巨済(キョンサンナムド・コジェ)にあるサムスン重工業でもLNG運搬船受注と建造が増えている。同社関係者はこの日中央日報の取材に「2022年3月にオセアニア地域の船主から受注したLNG運搬船を建造中。10月の引き渡しを控えて詰めの作業が進んでいる」と伝えた。
トランプ米大統領が保護貿易を掲げて自国のLNG販売拡大方針を前に出し韓国の造船会社の期待感が大きくなっている。米国のLNG輸出拡大は運搬船需要増加につながるためだ。実際に対米貿易黒字国である日本が首脳会談で米国産LNG輸入拡大を発表し、インドは米国を主導的石油・ガス供給者に復帰させた。
この日世界的造船海運投資金融会社のクラークソン・セキュリティーズは世界的にLNG運搬船の新造需要が2029年まで最大126隻に達するものと予想した。LNG運搬船は1隻当たり2億6000万ドル(約393億円)に達する高付加価値船舶だ。単純計算で今後327億ドル規模の市場が開かれることになる。特別な技術力が必要ないコンテナ船と違い、LNG運搬船は船舶建造とLNG貨物倉製作などに高度な技術が要求される。
造船業界によると、昨年世界で発注されたLNG運搬船のうち70%を韓国の造船会社が受注した。業界関係者は「世界で運航されるLNG運搬船750隻のうち90%が韓国製船舶。中国の造船企業などとの技術格差を見せている韓国の造船会社の最後の砦といえる」と話した。
関税戦争を触発したトランプ大統領の保護貿易主義と中国牽制もやはり韓国の造船会社には好材料だ。米国防総省は中国1位の国営造船会社中国船舶工業グループ(CSSC)をブラックリストに上げた状態だ。米国と主要国を行き来する船舶を発注する船主の立場では中国の造船会社を避けるほかない。HD韓国造船海洋関係者は最近のカンファレンスコールで「トランプ政権のエネルギー輸出政策によりLNG運搬船の追加需要があるだろう。米中対立の高まりによるリスク回避目的で船主の中国発注の拒否感が大きくなる状況」と話した。
LNG運搬船の核心設備である貨物倉関連技術に対する国産化も着実に進行中だ。LNG貨物倉の核心技術開発は韓国の業界に残された最後の課題に挙げられていた。現在のLNG運搬船の貨物倉核心技術はフランスのエンジニアリング企業GTTが持っている。通常は韓国の造船会社がLNG運搬船を建造する際にGTTに支払うロイヤルティーは1隻当たり100億ウォン水準とされる。
HD現代重工業とハンファオーシャン、サムスン重工業の韓国造船3社は2020年から韓国ガス公社とともに韓国型貨物倉「KC-2」の開発を進行中だ。ガス公社の子会社KCLNGテックが技術開発を主導し造船3社が実証作業を進める方式だ。これに先立ち開発した韓国型貨物倉「KC-1」は最低温度より貨物倉外壁温度が低くなる結氷現象が相次ぎ発生し試験運航を中断した状態だ。
韓国輸出入銀行のヤン・ジョンソ首席研究員は「LNG貨物倉の場合、長時間の実証作業と実際の運航を経て船主に高い信頼を受けなければならないだけに、企業だけでなく政府レベルの支援と関心が必要な開発事業」と話した。
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