イーロン・マスク氏
特に彼の4歳の双子の息子ストライダーくんと娘アズールちゃんも公式席上に異例の登場で目を引いた。双子の母親であるニューラリンク(Neuralink)の役員ジリス氏も今回の会談に同席した。マスク氏の「子女同行」が次第に積極的になる姿だ。
この日ホワイトハウスに近い迎賓館ブレアハウスでの会談当時、モディ氏の随行団の向い側にはマスク氏の幼い3人の子どもが座っていた。マスク氏の5歳の息子エックスくんは11日に父親とともにホワイトハウス執務室を訪れたことに続き、2日後のこの日もモディ氏と会う「激務」をこなした。
この日、エックスくんは父親と首相が対話する間、異母きょうだいよりも大人しく席を守っていた。執務室の机に座ったドナルド・トランプ大統領の横で鼻をほじるなどあどけなさを見せていた様子とは違っていた。
エックスくんは異母妹アズールちゃんと一緒に父親が事前に準備した贈り物をモディ氏に手渡したりもした。またストライダーくんは母親のジリス氏の胸に抱かれている間、アズールちゃんは床に座って童話の本を読んでいた。
この日、モディ氏はトランプ氏との首脳会談前にマスク氏と先に会って宇宙、技術などをテーマに議論した。過去にも行事などに子女を同行させていたマスク氏は政府効率化省の首長になった後、国家の重大事を論じる席にまで子女を連れてきている。公式席上での子女の露出を敬遠する他の有名人とは対照的だ。マスク氏はなぜこのような行動を取っているのだろうか。
まず「マスク式子女教育観」が反映されているという分析だ。世界的な富豪は子女の現場教育を重要視する。マスク氏も子女を人材として育てるためにこのような席を「教育の場」に活用している可能性が提起されている。インドメディア「インディアトゥデイ」も「マスク氏が世界的な意思決定が行われる環境で子女を養育しようとしているようだ」と指摘した。
マスク氏が中でもとりわけ息子エックスくんを頻繁に同行させながら格別の愛情を見せていて、一部ではエックスくんを自身の潜在的後継者と考えているのではないかという話も出ている。エックスくんはマスク氏と彼の元恋人であるカナダ出身の歌手グライムスさんの間に生まれた。エックスくんの正式の名前は「X AE A-Xii」だが、マスク氏とグライムスさんは省略して「X」と呼んでいる。
マスク氏が特別にモディ氏との会談に3人の子ども、そして双子の母親のジリス氏まで同行させたのはインドの大家族中心文化を考慮したという解釈も出ている。
実際モディ氏はマスク氏と会った後、自身のX(旧ツイッター)に「マスク氏の家族と会えてうれしい」というコメントに写真を添えて投稿した。モディ氏はこれに先立ち、12日にはJ・D・バンス副大統領家族とも会い、ちょうど誕生日を迎えたバンス氏の幼い息子に贈り物を手渡していた。
マスク氏が出産奨励のために意図的に子女をメディアに露出させているという見方もある。マスク氏は普段から世界的な出生率減少に伴う人口崩壊に対する懸念を繰り返し表明してきた。
人々に多出産を勧める彼には計11人の子女がいる。元妻のジャスティン・ウィルソンさんとの間に5人の息子がいる他、グライムスさんとの間にはエックスくんを含めて3人の子女がいる。ジリス氏との間には双子ストライダーくんとアズールちゃんを含めて3人の子どもがいる。
マスク氏のこのような「子女同行」には反応が交錯している。まず「子どもが硬い雰囲気をよくする」などの肯定的な反応がある。しかし一部では「(マスク氏が)子女を小道具のように考えている」という指摘も出ている。エックスくんの生母であるグライムスさんは11日、「子どもがこのように公開的な席にいるべきではない」とし、子どものメディア露出に不快感を表わしたりもした。
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