トランプ米大統領(左)と石破茂首相 中央フォト
トランプ大統領はこの日、石破茂首相との首脳会談後の記者会見で「日本は2027年までに私の最初の任期と比較して防衛費を倍に増やすことにした」と発表した。この日に公開された日米首脳の共同声明にも「日本の防衛予算増加の好ましい傾向により、2027年までに日本を防衛する主たる責任(primary responsibility)を確固たるものとし、2027年度より後も抜本的に防衛力を強化していくことに対する日本のコミットメントを米国は歓迎した」という内容が盛り込まれた。
日本の今年の防衛費は過去最大規模の8兆6691億円で、GDPの1.6%水準。岸田政権だった2022年の安保3文書改定を契機に防衛費をGDP比2%水準まで増やす計画を樹立したことに基づく結果だ。トランプ1期目にGDPの1%水準の防衛費だけを支出した日本が「普通の国」化を目指す内部の流れとトランプ大統領との約束で防衛費の増額を加速する姿だ。
今回の米日首脳会談の結果は韓国に対しても含意がある。防衛費または国防費の増加が必ずしも分担費用の増加につながるとみることはできないが、トランプ大統領は同盟防衛において米国の負担を着実に減らす方向で交渉を進めているからだ。
韓米はバイデン政権任期末の昨年10月に第12次防衛費分担特別協定(SMA)を妥結したが、専門家の間ではこの協定もトランプ政権で持続性を担保するのは難しいという指摘がある。トランプ大統領は「韓国は(在韓米軍駐留のための防衛費として)年間100億ドル(約13兆ウォン)を支出するべき」(昨年10月)と警告した。これは第12次SMAで韓米が来年の韓国の分担金総額として定めた1兆5192億ウォン(約1580億円)の9倍を超える金額。
専門家らはトランプ大統領と早期に首脳外交を進めた日本の事例を参考にし、今後トランプ大統領が出す請求書に備えるべきだと助言している。梨花女子大の朴元坤(パク・ウォンゴン)北朝鮮学科教授は「韓国もトランプ大統領の要求通りに在韓米軍駐留という特定の事案に支払うより、日本のように国防費を増額する方がよいかもしれない」とし「ただ、トランプ大統領が韓国と日本の防衛費増額を誘導した後、在韓米軍、在日米軍の役割を縮小する可能性があるという点は留意しなければいけない」と述べた。
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