トランプ米大統領
トランプ大統領は就任式を終えると、支持者2万人余りが集まるホワイトハウス近くのキャピタルワンアリーナに机を設置し、バイデン政権が署名した大統領令78件を取り消した。
これを通じて米国は世界保健機関(WHO)とパリ協定の再脱退を公式化した。米国は第1次トランプ政権の時にこれら2つの機関から脱退し、バイデン政権時に再加入したが、トランプ大統領の再執権で国際機関から再度脱退する手順を踏むことになった。
就任初日に進められたトランプ氏の大統領令は夕方まで続いた。彼は就任式を終え舞踏会が始まる直前にホワイトハウスに復帰すると、執務室に記者らを呼んだ。執務室の机には46件の新たな大統領令の書類が積み上げられ、トランプ大統領は記者らと問答しながら大統領令にひとつずつ署名するショーを継続した。
トランプ大統領は記者らとの問答で、北朝鮮を「核保有国(nuclear power)」」と呼んだ。核保有国はイスラエルとインド、パキスタンなど事実上核兵器を保有していると評価される国を意味する外交用語だ。トランプ大統領は「彼ら(バイデン政権)はそれが(北朝鮮が)途轍もない脅威だと考えた。もう彼(金正恩)はニュークリアパワー」と話した。その上で「金正恩は私が好きで、私が戻ってきたことを喜んでいるだろうと考える」として対北朝鮮対話再開の可能性を示唆した。
もしトランプ大統領が意図的に核保有国という用語を使ったとすれば、今後の北朝鮮との対話の目標は非核化ではなく核凍結や縮小に変更される可能性がある。国防長官に指名されたピート・ヘグセス氏も14日に北朝鮮を核保有国と称しトランプ政権の対北朝鮮政策基調が修正された可能性が提起されたりもした。
◇在韓米軍将兵とビデオ通話…「韓国の状況はどうか、金正恩は元気か」
トランプ大統領はこの日、就任式後に開かれた軍人との舞踏会で京畿道平沢(キョンギド・ピョンテク)にある米軍基地キャンプ・ハンフリーズの在韓米軍将兵らと公開ビデオ通話をした。彼は「そちらの状況はどうか。金正恩(キム・ジョンウン)は元気か」と冗談まじりに尋ねた。
トランプ大統領はカナダとメキシコに賦課すると予告した25%の関税について、「2月1日にやるだろう」と関税賦課の時期まで明らかにした。ただ普遍関税に対しては「早く賦課するだろう」としながらも「まだ準備ができていない」とした。
トランプ大統領は議会乱入で有罪を宣告された自身の支持者1500人余りを赦免し、14人を減刑した。当時警察140人以上が負傷し市民4人と警察5人が死亡したが、トランプ大統領はこの日も「当時の大統領選挙は完全に操作された」という主張を繰り返した。
経済と関連し、「米国のエネルギー解放」に向け天然資源開発を全面許容する一方、電気自動車義務化措置を撤回させた。通商と関連しては既存の自由貿易協定(FTA)に対する適切な改正を指示し、貿易赤字と関連して相手国の為替政策への対応まで指示した。米国とFTAを結んでいる韓国も対象になる可能性がある。米国としては韓国が8番目の貿易赤字国でもある。
一方、米上院はこの日第2次トランプ政権の外交トップとなる国務長官に指名されたマルコ・ルビオ上院議員の承認案を99票の全会一致で通過させた。
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